無根の樹 三好昌子
鴛鴦図の女 明和三年 1776年 五月京都西町奉行所同心・榊玄一郎。手下の小吉。堀川の心中死体を調べに行く。現場に奉行所侍医・久我島冬吾がいた。久我島は人助けと思って心中であることをもみ消せと言う。玄一郎は心中事件そ調べる。
無根の樹 三好昌子
鴛鴦図の女 明和三年 1776年 五月京都西町奉行所同心・榊玄一郎。手下の小吉。堀川の心中死体を調べに行く。現場に奉行所侍医・久我島冬吾がいた。久我島は人助けと思って心中であることをもみ消せと言う。玄一郎は心中事件そ調べる。
江戸美人捕物帳 入船長屋のおみわ② 夢の花 山本巧次
あきない世傳金と銀 〈十一 〉 風待ち篇 高田郁
時雨みち 藤沢周平
帰還せず 隠密・半之丞は、まだ戻らぬ同僚山崎を探しに加治藩に戻った。鍛冶屋の婿に成り代わっていた。半之丞は死んでいたと報告すると山崎に告げるが、山崎は半之丞を殺しにきたので半之丞は山崎を殺した。
飛べ、佐五郎 佐五郎は敵として十二年追われていた。国元では斬りあった理由が冤罪だったとわかり同情の声があがったという。佐五郎を追っていた男が病で死んだ。佐五郎は安心し、三年間世話になったとよに別れを告げた。とよは佐五郎を刺し殺した。
落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味 辻堂魁
大岡忠相は還暦を迎え、江戸町奉行から寺社奉行に転出させられていた。なぜか突然の気鬱に襲われた忠相に町奉行時代のある事件への疑念が芽生えた。「私の裁きは本当に正しかったか?」鷹狩りで出会った江刺・古風十一を使い真相の究明を始める。
五年前の米問屋高間屋の打ち壊し騒動の後、番頭が殴り殺されているのが見付かった。一ヶ月後、指物職人の与佐が殺しているのを見たと辻番の三人の番人が訴え出た。与佐が捕まり、拷問に掛けられ死罪になった事件だった。
三人の番人の行方は判らない。捕まえた同心・前波甚之助の行方もわからなかった。
十一の調べで三人の辻番が番頭を殺し、同心は金を掴まされたと判った。前波は自死した。全てが判ったところで今更何も出来ない。三人をどうにも出来なかったが、酒亭の五平は博打にのめり込み一年も経たないうちに借金が膨らみ酒亭を失った。道三郎は水茶屋の客ともめ刺された。表火之番衆・仲間広之進こと広助は何者かに惨殺された。誰かと口論になり斬られたと見なされた。
京都船岡山アストロロジー 望月麻衣
憧れの耕書出版に就職した高屋誠は中高校生向け占い雑誌に配属される。編集部は大阪支社で住まいも未定。占い嫌いの高屋は、船岡山珈琲店にいる正体不明の占い師にぶち切れ星読みと大喧嘩をする。その揚げ句店の二階に住むことになる。
花宴 あさのあつこ
出絞と花かんざし 佐伯泰英
親子十手捕物帳⑦ 親子の絆は永遠に 小杉健治
辰吉がりさと別れて二年が経った。りさは鳥羽屋の清吉と一緒になり娘を産んでいる。
伊賀屋に泊まった男・利八が杉ノ森稲荷で殺された。利八は娘・鶴を吉原に売っていた。金子は持ってなかった。利八に大きな身体の男が付き添っていたようだ。兄弟で利八を狙っていたようだ。弟の甚五郎と、伊賀屋の奉公人・岩松、本当の名は甚一郎だった。
りさは清吉に頼み、鶴を吉原から身請けし、利八が持って帰るはずだった金子を鶴の故郷に送った。鶴は鳥羽屋で奉公している。
捕縛中に弟・甚五郎が屋根から落ち死んだ。兄・甚一郎は岡っ引き・忠次が殺したと思い、忠次の内儀・さやの命を狙う。甚一郎は捕まる。大番屋へ護送中、忠次が甚一郎を逃がしてしまう。さやが刺され生死をさ迷う。甚一郎は捕まる。辰吉は、さやが元恋人・寅助と会っていることを知り、忠次が不穏な動きをしていると思っていた。忠次は甚一郎の縛りが緩くなったことを認めた。辰吉はさやが、忠次とすれ違いの生活が寂しいと寅助に愚痴っていたことを話す。忠次は岡っ引きを辞めた。
一ヶ月後、辰吉は赤塚新左衛門から手札を貰い、岡っ引きとして独立した。若親分と呼ばれている。
めおと相談屋奮闘記⑩ 梟の来る庭 野口卓
梟の来る庭 庭に梟・福太郎が来た。信吾に長崎屋のカナリーという鳥の話をする。オウムやインコ、カナリーに興味を持った波乃のために、何でも知ってそうな留守居役・蟻坂吉兵衛に聞きに行く。後日、吉兵衛はカナリーとオウムを宮戸屋に持ってきてくれた。信吾と波乃は鸚鵡返しに驚いた。
めおと相談屋奮闘記⑨ 寝乱れ姿 野口卓
さかとら 仮名逆虎と名乗る人が信吾に会いたいと言ってきた。話しているうちに、女の持参金狙いの女房喰いと言われる仲人の話しになった。次にどんなてを考えるかの話しになって、信吾は武家娘と商家の縁の話しをした。本当に起こってしまった。持参金付の武家娘を花嫁に式の当日花婿は持参金と共に消えた。婿が逆虎に似ている。信吾は自分が策を与えてしまったと大弱りだった。逆虎がやってきた。信吾は安心した。
信吾二人 天眼が調べた巌哲和尚のことを話してくれる。もと武士、妻は凉、息子は信吾妻と息子を亡くし、坊主になったという。巌哲のところに行くが、そんな話しはできなかった。信吾には二人の父がいる。二人の父から信吾と言う名前っっを貰った幸せな男だ。
幸せの順番 幼馴染がお妾さんになっていた。出会ってしまったと時々将棋を指しに来る商家の手代・徳次が川を見て悩んでいる。お妾さんになっている幼馴染に出会ったことに衝撃をうけていた。二ヶ月後、徳次が幼馴染の仙を連れてきた。一緒になることになった。徳次は徳兵衛と名乗り京都店の掛になった。徳次は二人にめおと箸を持ってきてくれた。
寝乱れ姿 将棋会所で常連さんが話しをしている。虚実織り交ぜ艶笑談、艶っぽい話し、怖い話。
女先生冷汗 鏡の中から声がして困っていると糸が相談してきた。男はイトを好きだと言う。それは自分ではないイトだった。糸は男の言うイトの屋号を聞き出していた。波乃はイトに会いに行く。男は首つり死んでいた。波乃は、糸に男にイトはおかめひょっとこの悪いところばかりを取ってつけたような顔をしていると言ってきたと告げた。糸は波乃に話しを聞いてもらってから男の声が聞こえなくなったと言った。
めおと相談屋奮闘記⑧ 友の友は友だ 野口卓
川獺日和 信吾は釣りに行き、川獺に竹輪の友・寿三郎の家・極楽堂に押し込む話しをしていた者がいると教えられた。引き込みの女が女中として入り、裏木戸を開ける手はずになっている。信吾は寿三郎に話し、お金が家にある日を聞き出し、権六の助言を聞き、寿三郎と裏木戸を張り込む。女中が鍵を開けに来たところを捕まえる。外では盗人たちが役人に捕らえられた。権六は極楽堂からのお礼百両を半分を信吾が受け取るなら自分も五十両受けとると話しを付けたようだ。信吾は五十両を貰う。信吾は波乃と一緒に川獺に礼を言いに行く。
目覚め 常吉がハツの感化か将棋に興味を持ち強くなりたいと願うようになった。常吉は駒の並べる順序、盤上の駒の位置を升目の記号を使って頭の中で表すことを教えてもらった。信吾は常吉が、強くなれば宮戸屋に帰らなくても良いかもしれないと思う。
繋ぎ役に例 三月、信吾と波乃の披露宴が開かれた。寸暇亭押夢が家に来た。押夢を見た甚兵衛が、銀竹屋だと屋号で呼んだ。四十過ぎで隠居したと教えられた。信吾は詳しく知らなくて良いと思った。
新しい友 駒形に武士が来るようになった。羽織の紋から御城将棋の大橋家の若様だと判ったが、信吾は気にしない。三度来て、駒形に慣れそうになった時、迎えが来て来れなくなった。ハツと指していたのが途中になった。信吾は三番勝っている。
めおと相談屋奮闘記⑦ 次から次へと 野口卓
女房食い顛末 権六が女房食いの話しをする。持参金を持って結婚し、妻をいびり妻側から離縁するようにもっていく。妻側からの離縁だと持参金を返さなくてもいい。持参金目当てに始めから追い出すのを目的に結婚する者がいるらしい。またそれが目的で仲人話しを持って行く者がいるらしい。新妻が入水した事件が起こった。そして悪徳仲人が殺された。天眼の瓦版がでた。仲人殺しの犯人は捕まらない。信吾は犯人は権六親分ではないかと疑った。
将棋指し 子供たちからの提案で、十五才以下は十文になった。ハツは女の子じゃない。ここでは将棋指しだと言った。子供たちが増え、留吉の妹・紋も来るようになった。
付き纏う数 夕七が相談に来た。自分に七が付纏うという話しだった。
波乃の姉・花枝の婿取りの婚礼が行われた。 三月二十七日。
めおと相談屋奮闘記⑥ なんて嫁だ 野口卓
操り人 母親と息子と話した次の日、新之助の弟・仲蔵が来る。来た時は、母親と兄に何を話したとか母親にいくら金を貰ったとかけんかごしだったが、話して波乃も加わり仲蔵は笑って帰る。半年後、仲蔵が母親と兄、信吾と波乃、正吾も呼び食事をする。母親は信吾と波乃の三人の時、二人に頭を下げ、包みを手渡した。十両入っていた。
よろず相談屋繁盛記⑤ あっけらかん 野口卓