2015年5月22日金曜日

藤沢周平全集13巻

藤沢周平全集13巻 
人間の檻 獄医立花登手控え
 帰って来た罪 命が尽きる患者・彦蔵が三十年前に磯六が子供を攫い殺した事を登に言う。佐兵衛が磯六に似ていると言う。岡っ引き・藤吉に相談する。子供を連れ去ろうとする佐兵衛を捕まえた。
 見張り 牢の中で作次は、叩きの刑で出た二人が浅草の直綿問屋三好屋に押し込む相談をしているのを聞いた。もう一人とりぞうを誘うらしい。作次は登に伝える。作次は牢を出て殺された。登はとりぞうを知っていた。押し込みに来た仲間になったとりぞうを投げとばす。とりぞうは真面目に働いている。
 待ち伏せ 牢から出た者が三人続けて殺されかけた。犯人の目的は次の馬六だった。馬六の娘の嫁ぎ先の多田屋は五年前に押し込みに遭っていた。手代が手引きしていた。手代は博打場で馬六に顔をみられているため馬六と顔を合わせたくなかった。
 影の男 喜八は牢を出る前に店のお金を盗んだ事になっている甚助は無実だと言う。本当に盗んだ房吉は殺されている。喜八は房吉の女房の情夫だった。甚助は島送りになる十日前だった。
 女の部屋 大黒屋の女房が商談中に男に襲われた。駆け付けた手代の新助が男をころしてしまった。新助は島送りになった。
 別れゆく季節 登は黒雲の銀次を捕まえるのに貢献したため兼吉に命を狙われる。豆腐屋のおあきも手を貸したと思われ攫われる。柔術道場の友人・新谷に助けてもらい、おあきを救いだす。兼吉は銀次の弟だった。登はおちかと結婚し叔父の後を継ぐことになった。その前に大阪へ医学の勉強に行く事になった。

霧の果て 神谷玄次郎捕物控
 十五年前、父親が取り組んだ事件のせいで母親と妹が斬り殺された。そのあと、父親は気落ちし、病気になり亡くなった。上から調べにストップが掛かっていた。
 玄次郎はどんな事件だったかから調べ始めた。母と妹を斬ったのは御側衆水野播磨守康方に付いている鶴木右膳だった。
玄次郎は鶴木を斬り、水野に会う。年を取っていた。

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