2015年5月20日水曜日

八州廻り桑山十兵衛7

八州廻り桑山十兵衛7 たどりそこねた芭蕉の足跡 佐藤雅美
 野州真岡の六斎市 政次郎と勝兵衛が売り、繁蔵が買った繰綿が古河に二駄届いていない。十兵衛は三分の一づつ泣く事でけりを付けたが、真岡で勝兵衛が繰綿を売っているのを見た。勝兵衛の猫ばばが発覚した。
 加納幹三郎は下谷広小路の二階建ての一軒家を借り、十兵衛の娘・八重と祝言を挙げた。
 代官・川崎平右衛門は十兵衛に真岡の陣屋の手代・小川万蔵の不正の調べを頼んだ。万蔵は辞めようと思うので千六百両の穴埋め金を返して貰いけりをつけようという。
 蓑笠軍兵衛 戸田の渡しの不名誉譚 栗林軍兵衛は宝光寺再建大般若積立金講を始め振りくじを売り、八十五両を持ち逃げした。戸田の渡しで川止めに合い捕まった。
 死罪覚悟の入墨者の自訴 飴屋久兵衛は香具師に入らない。茂左衛門が飴師を引っこ抜いている。ごまのはえ・小吉を庇った久兵衛は捕まる。小吉は久兵衛を助けるため自訴してきた。
 大盗っ人籐八と三人の爆睡 石州津和野四万三千石亀井大隅家の中間に雇われた籐八は役人と中間が居眠り中、百両余りの小玉銀を持って逃げた。雲助等に巻き上げられ籐八は亀井大隅家に帰る。十兵衛はやたら銀を持っている馬子等に合い銀を集めて行く。亀井大隅家の事件を聞き、大隅家に持って行く。大半のお金が返った。
 たどりそこねた芭蕉の足跡 小川万蔵がどんな人物かを聞くために尾花沢に行く。土蜘蛛の九二蔵は八州が追いかけてきたと思い逃げるために夜盗を働き、捕まる。十兵衛は一味を江戸へ連れ帰る。
 この金よく一家を支持するに足りるか 木賃宿で博打をし、百姓は自修見舞金を無くしてしまった。村人には渡したと報告する。見舞い金を出した者はお咎めを受けた。村人が自訴しようとしたので見舞い金を渡していない事を打ち明けた。
 三度の火事と多生の縁 名門幸三郎家の追い落としを狙う、助右衛門と彦五郎は火事の中書き付けの束を持って逃げる。七左衛門は助右衛門を殺してしまう。新吉は頑張って七左衛門を捕まえるが、新吉は札差しを狙った掏摸仲間と分かり、江戸の牢に繋がれた。
 牢で二度火事がおこり、二度とも回向院に帰った新吉と七左衛門は刑が軽くなり中追放となった。二人でやり直す事にした。
 手代・小川万蔵の復讐 十兵衛は手代の小川を調べるように、上司川崎にいわれる。
小川の言い分は三十七年前に貸した三十両が、今では二千両になる。ということだった。

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