からくさ図書館来客簿〈第三集〉 仲町六絵
馬琴の謎かけ 白石良純の母校・鞍馬口高校で講演し図書館に来た大塚信介は、道なしの曲亭馬琴を連れてきた。信介の偽書は「歴史がたり武者がたり」。信介は、八犬伝はリズムをつけて読むといいようにルビがふってあるように思い、放送部の人に読んでもらう。馬琴は南総里見八犬伝を朗読してほしかった。信介は時代小説で佐藤四郎兵衛忠信を書きたいと思っていた。
時子は、魂を否応なく天道へ送る安祥儀を持つ許しが出た。どんな道具にするか考える前に持つか持たないかで迷っている。
金魚と琥珀 篁は菓子職人の青年と出会う。二度目の出会いの時、青年・本庄雅也に道なりが付いていた。雅也は菓子・金魚琥珀を作ろうと思い金魚を見に大和郡山に帰り、金魚屋さんの前の社長が憑いた。菓子や陶芸の本を探しに図書館へ来た。亡くなっている金魚屋の社長・高橋宗介が、卒中で倒れた時、最後に聞いた言葉が、死と財産を望む妹の言葉と弟の怒声だったため、家族の事を忘れていた。篁は怒鳴られたのは宗介ではないことを説明し道なしを天道に連れて行った。雅也は金魚琥珀のヒントを貰う。
記憶を無くした道なしがいる事を教えてくれた、山吹茂は太田道灌だった。
わたの原 隠岐の図書館司書・御堂有紀が、からくさ図書館を見学にきた。道なしの匂いがする。有紀の偽書は「隠岐の国逍遥」篁は隠岐に行く。篁が「隠岐自然抄」を書くのを手伝ってくれた阿児奈だった。図書館の本を船で運ぶ有紀に「本を捨てろ」と言う阿児奈。本を読むと隠岐を出て行ってしまう。人が少なくなる。有紀も本を読み、連れ帰った恋人が隠岐を出ると一緒に出て行くに違いないという。恋人が隠岐で頑張ろうとしているところを見せ、天道に送る。
時子は篁が書いた本物の隠岐の国逍遥を読んでいる、阿児奈を羨ましいと言う。
時子は安祥儀を持たない事を決めた。
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