2018年8月1日水曜日

孫連れ侍裏稼業③ 脱藩

孫連れ侍裏稼業③ 脱藩 鳥羽亮
 伊丹茂兵衛は、辻斬りに遭い殺された薬種問屋太田屋の息子から犯人を殺して欲しいと、口入れ屋福多屋の主人・富蔵を通して頼まれた。
 茂兵衛は、出羽国亀沢藩士だったが、息子夫婦を殺され、孫・松之助10と共に敵を追っていた。敵は元亀沢藩士、岸崎虎之助と小柴重四郎の二人だった。亀沢藩の目付けが茂兵衛に、二人の雲仙流の遣い手が脱藩し岸崎たちと合流するかも知れないと知らせてきた。雲仙流を江戸で広め、剣で身を立てたいと思ってのことだった。増沢剛蔵は自ら工夫した首薙ぎの太刀を遣う。
 斬り口から辻斬りの犯人が、増沢と笹野と判明した。亀沢藩では犯人が捕まる前に始末したいと考えた。亀沢藩の大目付は茂兵衛に協力を要請した。
 茂兵衛の仲間・柳村錬三郎と弥助、亀沢藩の目付けたちで増沢等を探す。岸崎たちと行動を共にしていた。増沢と笹野は斬った。敵の一人・小柴重四郎も斬られ松之助が敵を討った。小柴は国許の誰かに茂兵衛の息子夫婦を殺せば、ほとぼりが醒めれば徒士頭になれると言われていた。岸崎は逃げた。
 松之助は稽古をする。

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