2022年3月26日土曜日

新・酔いどれ小籐次〈二十一〉 雪見酒 

新・酔いどれ小籐次〈二十一〉 雪見酒 佐伯泰英

 文政九年(1826年)暮れ、久慈屋の店先で研ぎをする赤目駿太郎の持つ孫六兼元を狙って浪人が来る。相良 大八は大雪のため久慈屋に泊まった駿太郎の持つ孫六兼元を狙って、夜久慈屋に押し込む。駿太郎は立合いに勝つ。相良は井上真改を持っていた。相良の手形は尼崎藩武具方野尻誠三郎となっていた。
 尼崎藩では何年も前に真改を持ち出されていた。届けが出され尼崎藩の物となれば返却する。南町奉行筒井政憲が預かっている。
 相良大八を調べるうちに、出羽米沢新田藩から井上真改を騙しとっていたということがわかった。偽物とすり替えられた。用人・三方原次郎左衛門は探していた。相良と付き合いのある刀剣商・候やで、上杉真改を見つける。
 駿太郎と淵野辺与左衛門と真剣勝負をした。真改を手に入れる。筒井紀伊守政憲に伴われ定町廻り同心近藤精兵衛は、米沢新田藩上杉家と尼崎藩松平家に真改を返却に行った。
 具足開きの日、駿太郎は、14才で元服をした。鳥帽子親は、りょうの父・御歌学者北村舜藍が務めた。赤目駿太郎平次となった。桃井道場、久慈屋に披露した。

 小籐次と駿太郎は、森藩八代目藩主・久留島通嘉に呼ばれて会いに行った。四月に豊後国玖珠郡の森に帰国するとき、通嘉と同道することになった。

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