脳科学捜査官真田夏希⑩ 鳴神響一
〜エピソード・ブラック〜
十年前、警察庁の同期入庁八年目、平成二十二年十月十八日、警察庁刑事局捜査一課の課長補佐・上杉輝久と警察庁警備企画課総合情報分析室の課長補佐・織田信和と神奈川県刑事部捜査二課の管理官・五条香里奈は、香里奈の三十才の誕生日を横浜で祝った。帰り、香里奈は暴走してきた車に轢かれ亡くなっていた。
現在、2020年、上杉は神奈川県刑事部根岸分室長だ。上杉は上司の不正を隠蔽した周囲に反発して神奈川県刑事部の管理官になったが、正義を押し通し上司に反発し続ける上杉は煙たがられ根岸分室を作って隔離された。
織田は、警察庁警備局理事官になっている。
二人は、自分の使えるものは何でも使い事件を調べ始める。
事故を起こした荒木重之は事故数日後、首を括って自殺した。織田はかっての部下、公安第一課の長谷川に調べてもらう。
運転免許証の本籍地は東京ディズニーランド。履歴書の専門学校、職歴の裏が取れない。
二課で香里奈が追っていた事件を調べる。香里奈が残した「県内の罪のない子供たちのために頑張らなきゃ」の言葉を手掛かりに。
香里奈の直属の上司だった・藤堂高彦・長官官房総務課秘書室長に話しを聞く。詐欺事件を追っていたことしか話されなかった。そして織田には手を引くようにと言った。判ったこと詐欺犯は大物だということ。
長谷川が調べたこと。荒木の本籍は下北半島、高校まで実家。東北大学を卒業、二級建築士資格取得。高校生の時、父を亡くし、二年後母を亡くす。平成十八年五月二十八日から行方不明。背乗りに決定。
上杉の頼んだ組織犯罪対策本部の堀秀幸警部補が調べてきた吉弘組と皆川組の話しを聞いた。むつに本部がある皆川組が荒木を殺し戸籍を持ってくるそれに吉弘組が荒木の戸籍を持った偽荒木を作った。上杉の根岸分署が銃撃された。犯人を捕まえ吉弘組へ行く。偽荒木の名前は臼杵、注文者は津田信倫とわかった。津田信倫の逮捕状を持って行った時、津田は死んでいた。
津田の隠し通帳から見付かったのは国会議員・柴田勝範。十年前アルカリイオン水の精製水を全国の公立小中学校、特別支援学校に置こうとしていた。まず、神奈川の高校に置かれた。二年してカビが見付かり話しは頓挫した。教育庁関連の野村が贈収賄の疑いで捜査二課に相談に行っていた。彼は崖から滑落死していた。警察内部に内通者がいる。
手詰まりになった二人は、夏希に相談する。
関係者は死んでいる。何人かいる実行犯とその首謀者を追いつめたい。二人の願いを聞いた夏希は、ネットに犯罪事実を暴露し、関係者の名前を出し、発信者情報をさらして、自分が囮になるという方法を考える。小早川に相談する。
カモメ★百合のアカウントを使って投稿した。すぐ、アカウントが乗っ取られた。情報は県警に意志ではないと情報を流した。
憎むべき凶悪犯人へ
五条香里奈女性警察官を交通事故に見せかけて殺し、実行犯の臼杵を自殺に見せかけ殺し、津田を自殺強要して殺したおまえ、地獄に底から訪ねて行く。首を洗って待っていろ。
正義の使者X
上杉は根岸分署で待つ。襲って来たのは暴対の阿部だった。そして命令したのは藤堂だった。十年前、捜査が進んでいれば、たくさんの人が贈収賄で捕まった。議員の柴田、教育庁の職員、県警からも藤堂も。藤堂は柴田の引きで出世した。詐欺罪でも捕まっただろう。
そのために香里奈は殺された。臼杵を殺したのは阿部だった。
中央合同庁舎第二号館の十九階の小会議室の前で、上杉と織田は藤堂が出てくるのを待っていた。上杉は逮捕状を出し、堀が手錠を掛けた。出てきた鍋島総括審議官に織田は丁寧に説明する。藤堂は全ての指示は柴田議員の言いなりになったおまえから出ていたんだ。一人逃げられると思うなと毒づいた。鍋島は失神。藤堂は上杉が連れて行く。織田は鍋島について行った。
夏希が親戚の結婚式で帰省することを知った二人は、香里奈の墓参に行くと言い出した。上杉と織田は香里奈に、藤堂と鍋島が法の裁きを受けることになったことを報告した。
先に⑪を読んでから、⑨と⑩を読んだ。⑩でこんなことがあったのに⑪があんなのっておかしい。私の読み零しか?もう一度読まなきゃ。
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