帳尻屋仕置〈四〉 落雲雀 坂岡真
地蔵斬り 胴を一刀で二つにされた死体が見付かる。忠兵衛は北町奉行・曲淵甲斐守の内与力・長岡玄蕃から七日の間に五人も斬った辻斬りを探せと命令される。
藤堂家の腰物奉行が刀を持ち出し、刀剣商「山城屋」の立ち合いで、用心棒の須山八弥が試し斬りをし、大身旗本に売っていた。八品商の元締めに依頼され古着屋の女房と手代を斬っていたりした。
長屋の研師・勘次は、山城屋の妾・はつから山城屋の主が来ている時赤ちゃんを預かっていた。主に赤ちゃんがいる事を知られたはつは殺される。勘次は赤ちゃんを育てることにした。
琴引又四郎の刀で旗本や山城屋を誘き出す。旗本が試し斬りにしたのは腰物奉行だった。左近は須山を倒し、忠兵衛は山城屋を倒し船で海へ運んだ。
晴れ姿 忠兵衛は、貸本に挟まった、盗人が牢から娘に出した手紙を読む。手紙は十年前の物だった。手紙を書いた伝三は火事で解き放ちになりそのまま帰らなかった。伝三のことを調べている忠兵衛に、南町奉行所牢屋見回り同心・住吉征九郎が、八品商の元締めの名を使い脅かしをかけてきた。
娘は伝三の元の手下・亥之吉に仕込まれ盗人の手先になっていた。伝三は町名主・甚左衛門になっていた。亥之吉は娘をかたに伝三に隠し金・五千両を要求する。五千両受け渡しの時、伝三は亥之吉を倒し、左近は住吉を倒す。伝三は五千両を持って奉行所に行く。磔獄門に決まる。娘は十年前の手紙を読み、磔の日、花嫁衣装で見送った。
よ組の頭 又四郎は松江藩の剣術指南役になることにし、志津と所帯を持つことに決まった。忠兵衛は祝言に「よ組」の吉兵衛の木遣りの披露を頼みに行く。息子・多吉の勘当の話を聞く。古鉄集めの鍋屋の手下の博打場で借金のため捕まっていた。吉兵衛は高炉を積んだ「鉄船」で古鉄を溶かし大筒を作り、使い物にならない大筒を雄藩に売るという話を聞き殺される。
泉州屋、鍋屋、八品商の元締め、松江藩の勘定奉行が一味だった。松江の大筒で鉄船を沈める。又四郎が松江の勘定奉行を倒した。
又四郎の祝言に松江の殿様から角樽が届き雷電為衛門が土俵入りをした。
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