風の市兵衛18 待つ春や 辻堂魁
公儀御鳥見役が、武州忍田城下と妻沼村の脇往還で殺された。忍田藩の国許の菅山家老と中曽木用人は自分たちの執政に邪魔な寺子屋の師匠・笠木胡風を犯人として捕まえた。胡風を先生と慕う忍田藩阿部豊前守武喬の正室・摩維は元阿部家家臣・現俳諧師・芦穂里景に無実を証して欲しいと願う。里景は用心棒に唐木市兵衛を雇う。
鳥見役の調べ帳を手に入れ、役人殺しが国家老と用人の命令だったことを調べ上げ、里景を駕籠に乗せ、江戸へ向かう。
鳥見役は農民が田から離れ、職人、商人になって行く様子を調べていた。間で動く、金品を懐へ入れる家老や用人のことも調べていた。
家老と用人は閉門蟄居、詮議の後切腹だろう。笠木胡風は解き放たれる。
市兵衛に兄を通して、阿部家重役の娘との婿養子の話、若い軍事方師範役の相談役として召し抱えたいという話が出てきた。
里景静かに死亡する。
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