2017年9月13日水曜日

タンゴステップ上下

タンゴステップ上下 ヘニング・マンケル
 ヘルベルト・モリーン76が一人で隠れるように住んでいた北スウェーデンのヘリェダーレンの森の中の家で殺され森の入り口に放置された。残虐な殺され方だった。
 ステファン・リンドマン37才はボロースの警官。舌ガンの宣告を受けた。治療が始まるまで三週間ある。〈残虐の殺人事件〉と新聞で見た被害者はモリーン。研修生の時と、彼が引退する前二年間組んで働いていた。リンドマンはヘリュダーレンに行く。リンドマンは部外者と言われながら犯人と思われる者のテント跡とかモリーンが隠していた日記とかを見付け、地元の警官・ジョセッペに知らせる。犯人は判らない。
 犯人は五十年前にナチスの武装親衛隊員・アウグスト・マットソン・ヘンセン(モリーンが改名する以前の名前)に父親を殺された息子・アーロン・シルベシュタインだった。ダンスを教えていた父親の下にダンスを習いに来ていたモリーンが殺していた。アローンは探し
ていた。教えてくれた人がいてブエノスアイレスから来た。マーロンはモリーンを殺し、計画通りマルメまで南下し、コペンハーゲンへ渡り、フランクフルト経由でサンパウロへ飛ぶつもりだった。新聞に、モリーンの隣家のアブラハム・アンダソンも殺され、犯人は二件とも同一犯と書かれている事を知り、アーロンはアンダソンを殺したのは誰か、調べに行く。
 アーロンは警察が変だと思うように細工をするが、最終的にはリンドマンを捕まえ、目隠しし話をする。リンドマンも命を狙われていた。アーロンがモリーンの娘に会わせて欲しいと言う。ヴェロニカ・モリーンの命を心配したが、ヴェロニカがリンドマンとアーロンを殺そうとした。
 アンダンソンを殺したのはヴェロニカだった。ヴェロニカは現在もナチスだった。モリーンがナチスだと知ったアンダンソンは脅迫していた。モリーンが死んだ後、モリーンの唯一の友達を脅迫してきた。ヴェロニカが殺していた。アーロンを狙っていたのも同じ組織の者だった。組織の人物の家に忍び込み、リンドマンは亡くなった自分の父親もナチスだったことを知る。
 アーロンは逃げた。偽名を使っていたアーロンは行方が判らない。名前も判らない。ヴェロニカは教戒に逃げ、警官が足を狙ったピストルの弾が後ろの洗礼用の水盤を支える石柱に当たり、跳ね返った弾に左目を打ち抜かれて亡くなった。
 リンドマンは恋人エレナの下に返りガン治療をする。半年後、ガンを克服したリンドマンはモリーンの日記に出てきたMと思われる人物に会いにスコットランドに行った。昔を知っている、マーガレット・シモンズは、モリーンが殺したダンス教師の名も息子の名前も覚えていた。アローンの名前が警察に知れた。
 
 もう一度、霜の降りる前にを読もう。今度はリンドマンを中心に

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