2017年9月19日火曜日

御広敷用人大奥記録(十二)

御広敷用人大奥記録(十二) 覚悟の紅  上田秀人
 天英院が竹姫を男に襲わせたことで吉宗が切れた。長福丸に毒を盛られたこともあり閉じこめに近い状態にする。手紙も自由に出せない。姉小路は月光院付きの松島に頼んだ。
 天英院からの手紙を受け取った山城帯刀は藤川義右衛門に持っていく。藤川は百両で上様殺しを引き受けた。
 竹姫を吉宗の継室にする勅使が出る直前、天英院の手紙が届いた近衛家は動き、竹姫と吉宗が大叔母と姪孫の関係にあることで婚姻は朝廷から禁じられた。竹姫に月の物があった。今宵のことは他言無用と、吉宗は最初で最後、竹姫の元に行った。竹姫は紅を塗った。竹姫は忘れられた姫に戻る。二度と日の当たる所にでない。吉宗は水城の子どもの名前を竹姫に付けさせてくれと言い、時々会いに行って欲しいという。
 水城聡四郎は御広敷用人の職を解かれた。
 紅は女の子を出産した。竹姫に「紬」と名付けられた。

0 件のコメント:

コメントを投稿