2018年1月23日火曜日

草紙屋薬楽堂ふしぎ始末③ 

草紙屋薬楽堂ふしぎ始末③ 唐紅色の約束 平谷美樹
 盂蘭盆会 無念の推当 金魚の長屋に年寄の幽霊が出る。金魚が妾をしていた時の下働きの老夫婦が金魚が旦那の墓参りに行かないため脅していた。金魚は旦那の本妻にしれてはいけないので墓参りに行っていなかった。無念と一緒に夫婦者に見せて行く事になった。
 薮入り 薬楽堂の奉公人・竹吉と松吉は薮入りに帰りたくない。松吉は家の納屋で一晩寝る。竹吉の家には別の人が住んでいた。野宿をしている。二人とも話しをしていない、ただ泣いた。極楽へ帰った。
 唐紅 気早の紅葉狩り 表紙仕立屋播磨屋伊三郎宅で、金魚の本の表紙のために置いていた先代虎次郎に染めてもらった紙が百枚盗まれた。金魚が犯人を突き止める。薬楽堂の主・短右衛門の長女・けい7才だった。播磨屋に遊びに行っていた。短右衛門の妻・きさはけいをどう扱っていいのか分からないでいた。いらいらし短右衛門とぶつかり別居していた。金魚はけいの部屋で紙紅葉を見た。話しをする。紅葉狩に行く約束をして、金魚は紙紅葉を表紙に使うために切ることを頼む。きさにはけいに順序だてて確かめながら話すことを奨める。理屈に合っていればやっちゃいけないことの抽斗の中に納める子です。短右衛門にはきささんを慮る余裕を持て、金を使うんではなく気を仕えと怒鳴る。
 名月を盃に映して 読売屋をやっている北野勘兵衛を狙う者が現れた。元弟子・薊だった。薊は抱え主・上杉幸三郎に妾になれと言われ、お庭番を抜け逃げようとしていた。勘兵衛は薊を好きだった。薊もそうなのだが判っていない。勘兵衛に付いている又蔵には判っているが女も不器用、男も不器用。見てる方がやきもきすると言い残し二人になる。その後どうなったか?
 無念無惨 師走のお施餓鬼 毎年師走に様子がおかしくなる無念を心配して金魚は無念のことを調べる。無念は進藤又右衛門の三男として生まれたが、すぐ油問屋・菱形屋の養子になった。十五才の時、実家の跡取りがいなくなり親戚が迎えにきた。進藤家の家族が餓死か凍死にだった。困っていたことを知っていた親戚も知らん顔の挙げ句だった。菱形屋は子どもを渡さなかった。養子だと知った無念は弟がいる菱形屋を出ていた。無念は餓死した家族の弔いをしていた。死んだ家族が餓鬼道に落ちているとか怨霊が憑いているとか嘘を言って金を巻き上げる慈念坊というのがいる事が分かった。破れ寺で餓鬼にひもじい、ひもじいといわれている無念を見付ける。慈念坊を捕まえ、今回で家族が成仏したと言わせる。慈念坊は本物の羽黒修験者に預けられる。

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