2018年1月7日日曜日

のっぺら巻の二 ひょうたん

のっぺら巻の二 ひょうたん 霜島ケイ
 ひょうたん 南町奉行所定町廻り同心・のっぺらぼうの柏木千太郎の口であり内蔵であるひょうたんを盗まれる。盗んだのは盗賊に押し入られ皆殺しにあった小間物屋多賀屋の赤ん坊を助けた天の邪鬼の小太だった。助けたものの何も食べないで元気が無くなる赤ん坊のためにひょうたんを盗み食べされば赤ん坊が元気になると思ったのだった。赤ん坊の子守・民の霊と一緒に頑張っていた。
 多賀屋で千太郎のひょうたんが見付かり赤ん坊のことがみんなに伝わった。主の弟・亀之介が赤ん坊と多賀屋の庭にあった天の邪鬼の石像を引き取った。亀之介は昔、小太と遊んでいた。石像を背負って小田原に帰った。
 丑の刻参り 千太郎の岡っ引き見習いの伊助の許嫁・由良の友達・文が二股を掛けられて振られた。文は丑の刻参りをしようと丑の刻参りのされることで有名な花の咲かない桜の木を探す。桜の木に人の血を掛け花を咲かせた植木職人に恋した桜の精が何十年も職人を待っていた。そのため若い人が精を吸われ老人の遺体で見付かる。三十年前、十六年前、そんな事件があったことを兵衛が話す。文と由良が狙われる。子どもが出来屋敷から追い出され静かに暮らす女から子どもを取り上げ殺した者がいた。女は恨み花が咲かない桜の木に丑の刻参りをする。その女に桜の木霊が取り憑いた。女は千太郎等に追い木に取り込まれる。桜の木を切った。
 由良は何かあった時いつも隣にいたのは伊助だったことに気がついた。

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