わが家は祇園の拝み屋さん15 望月麻衣
〜それぞれの未来と変わらぬ想い〜
小春たちチームOGMの活躍で京都の心霊スポットでの動画撮影騒動は一件落着した。がその裏で暗躍していた怪しげな黒い狐面の存在が明らかになる。
狐面は陰陽師の葛葉久義だった。十才の時、神隠しに人外に異界に引っ張られ、組織が助け出した。彼は陰陽師になり異界の入り口を探していた。彼を助け出してくれた巫女が異界に残ってしまった。巫女を助け出そうと思っていた。彼より力が強く、十才児に近い千歳を連れて入り口を探す。
澪人は二人を探しに行き、小春は祈る。若宮が助けてくれる。
葛葉の前に入り口が開き、千歳も異界に入り込む。千歳の先祖晴明に手助けされ元の世界へ帰る。葛葉も千歳も助けられた。千歳は巫女も助かったという。
澪人は、巫女は澪人だったと告白する。葛葉は安心して東京に帰ることにする。
宗次郎の伏見の店は繁盛している。上賀茂の賀茂家にいた松原信二郎が店を手伝っている。松原は嵐山の旅館の息子だった。自分と結婚するはずだった娘・安曇が兄と結婚する事になり家を出た。兄と結婚予定の安曇の姉・香澄が亡くなったからだった。二十年がたち、兄に愛人がいて子供ができていた。安曇は子を授からなかったため安曇が了承していると言う。松原は両家族の前で安曇に結婚を申し込み了承される。
宗次郎は何年か先、伏見の店を松原夫婦に任せ、自分と杏奈は祇園に帰ろうと思っている。
澪人は祇園のさくら庵を出る。上賀茂の家に住むことにした。日本史学や民族学は前世の記憶もあって勉強しなくても分かることが多く、やりがいが感じられないという澪人に、葛葉は学ぶのではなく教える立場になる人間だと言う。何も分からない者を前にけっして見下すような態度をとらない。講師向きですよ。と。澪人は院に進むことにした。
小春は、不登校の子たちのフリースクールとか、特殊なために普通に学校に通うのがつらい子たちに寄り添える先生になりたいと考えるようになった。
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