2022年6月27日月曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎57 一目惚れ

 風烈廻り与力・青柳剣一郎57 一目惚れ 小杉健治

 武家ばかりを狙う盗人兄弟の弟・亀二は、忍び込んだ勘定奉行・藤森兼安の屋敷で百合のように可憐な女に魂を奪われ、盗人から足を洗いあの人を守りたい一心で下男として雇って貰う。

 藤森が火盗改頭時代の配下が相次いで殺された。十年前、凶賊一味を捕縛した者たちだ。残った息子と仲間が、復讐をしていると思われた。

 藤森の妾・百合が何度も命を狙われる。その度に亀二が防いでた。青柳は誰が狙っているのか。誰が頼んだのか調べる。

 以前の与力等が藤森を守るが、藤森は殺される。藤森が殺された時、百合も狙われた。犯人は一緒に訪れた。

 飛騨屋は百合の実家・下駄屋に結婚の申し込みをしたが、妻のある飛騨屋をいやがり、藤森家に奉公に上がっていた。飛騨屋は藤森の妻を嗾け、百合を狙うよう頼まれるように仕組んだ。
 青柳は、百合を狙うように頼まれたように仕向けた材木商・飛騨屋と与力・糸崎伊十郎の関係を調べた。
 十年前、飛騨屋は、盗賊の情婦と逃げた仲間が持っていた盗賊の隠し金から、五百両を貰って匿った。糸崎も六百両を貰って見逃していた。
 勘定奉行になった清廉潔癖な藤森は、二年前に終わった橋の掛け替え工事に絡む不正を調べようとしていた。不正に絡む飛騨屋は藤森を殺すために、凶賊一味の復讐話を作り、糸崎の十年前の行為をねたに強請り藤森を殺させた。

 糸崎に、自決をすれば、飛騨屋は糸崎にすべての罪を被せると解き、自首を促した。糸崎の自白から飛騨屋の自白を引き出し、前の勘定奉行・大富甲斐守を追いつめたいと思った。大富は役目を退いた。
 
 亀二兄弟は盗んだ金を全て出し、盗んだ場所と金額を書いた。被害届が無く、拾い金として奉行所に届けた。青柳は許した。亀二は家に帰る百合に、告白する。百合は亀二の所に行くと言う。
 


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