2022年6月8日水曜日

口入屋用心棒㊽ 身代金の計

口入屋用心棒㊽ 身代金の計 鈴木英治 

 秀士館再建の普請が始まる。
 岩田屋のさちが勾引かされる。南町奉行の直命を受け定町廻り同心・樺山富士太郎は聞き込みを始める。さちの周辺に姿を見せる浪人者の存在を突き止める。
 湯瀬直之進は岩田屋に用心棒を頼まれる。三千両の身代金の要求と共に用心棒の解雇を要求され。用心棒を解雇されるが、頼りにされている岩田屋から時刻と場所を知らされ、彼等を捕まえる。彼らは勾引かし犯人ではなく岩田屋に雇われていたやくざ者だった。

 直之進は覆面の男達に命を狙われた。次々と人数を多くして襲って来る。直之進には襲われる覚えがなかった。さちを勾引かしたのだろう親玉・墨兵衛にさちが、「おまえのような男は、湯瀬直之進さまが必ずあの世に送り込んでくれるから、覚悟しておくんだよ」と言ったことが原因のようだ。

 さちときよは船の中に捕らわれていた。さちの廻りで姿を見られていた浪人も一緒だった。浪人・河合網兵衛はさちを助けようとして一緒に捕まっていた。網兵衛は船から逃げ出した。

 高山家の当主が、御用普請を言われないために切腹した。部屋住みだった次男と三男が、義賊の猿の儀介として盗みを働き出羽笹高の飢饉の窮状を救ってきた。次男が亡くなり三男・義之介が当主になり、猿の儀介は現れないと思っていた。老中首座・堀江信濃守は出羽笹高藩をお取り潰しにしたいため高山家に浅草米蔵の普請を命じる。一ヶ月以内にかかれと日にちも切られる。義之介は取り合えず資金の調達に盗みを働く。佐之助は義之介が捕まらないよう見張った。
 



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