乳頭温泉から消えた女 山本巧次
円堂が乳頭温泉のホテルの受け付けに着いた時、札幌からきた佐野和美が、先に来ているはずの友だち・皆川理香がいないとフロントに届けていた。リスクコンサルトの肩書きを持つ円堂は、和美の相談相手になる。
二人が務める、エイコー不動産開発札幌支店の取引先の浅木工務店の三島専務が自殺していた。円堂は札幌まで行き、関連を調べる。皆川理香は、パソコンの中で、怪しいデーターを見付け、USBに入れ持っていた。それはエイコー不動産への浅木工務店の水増し請求書だった。
本社営業部の指示で、理香も納得の軟禁状態だった。
円堂は、三島専務は殺人だと言い、犯人も捜し出す。犯人は円堂と行動を共にしていた畠野だった。三島と水増し請求し、1500万円程を折半していた。三島の要求額が増えてきたことと、大きな事業に参加させろと要求してきたため殺した。
円堂は、三島の事件が片づき慌てて東京に向かう。理香の保護のためだった。理香の軟禁状態は三島の事件と関わりがなかった。和美から理香のラインの内容を教えてもらい場所を特定する。和美には理香と連絡が取れれば営業部に気を付けろと伝えて貰う。
理香は隠れる場所を変えるという本社の中山から逃げる。円堂に拾われ円堂のオフィスに行く。理香は乳頭温泉からの脱出方法を暴かれ、軟禁されていたホテルの割り出しも教えられ、中山から逃げた時に拾われた理由も教えられ恐れ入る。中山に提出したUSBのバックアップ情報を提供する。
三島の水増し請求だけではない情報も隠されていた。
次の日、円堂は理香と本社に行く。円堂は総務部長・天野紀子に見付けた情報・営業本部長が承認した賄賂計画書は昨日送った。リスク対策室に殺人事件の調査のことも話していた。
警察との話もした。今後の話もした。リスクコンサルタントとしては万全の仕事を果たした。円堂は経費が掛かったので追加請求を頼んだが、固定額で契約したのでと断られた。
完璧社員・杏里からは次回からは使った経費は別途精算できるように契約してくださいと念押しされた。
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