花咲小路四丁目の聖人 小路幸也
寂れる〈花咲小路商店街〉。花咲商店街を全て買い取ろうとする外国(マッシュグループ)が現れた。商店街全員を温泉に招待し説明会をするという。元大地主・矢車聖人は、娘・亜弥や、商店街の若手・白銀克己や松宮北斗に、みんな温泉に行きましょうと誘ってこいと言う。
折角、マスコミ注目の的になっているのだから、しおれないで元気に商店街を宣伝する気で行きましょうと発破をかける。
破格の立ち退き条件を聞く。質問を受けている関係者が、打ち切ってきた。
商店街に帰ると、一丁目、二丁目、三丁目それぞれのど真ん中に3メートルを越える貴重な美術品である石の像がそびえていた。保護するケースに入っていた。一丁目苦悩する戦士。二丁目グージョンの五つの翼。三丁目海の将軍。
動かすことが出来ない、世界的にも貴重な美術品が置かれたため、マッシュグループは手を引いた。
石像だけでなく商店の店舗に絵画やケースに入った小物も置かれた。これらは、最期の泥棒紳士”セイント”と呼ばれたイギリスの大泥棒が盗んだ物だった。
芸術品が並んだおかげで、他の現在の芸術品が並べられり、空き店舗を利用されたりした。寂れる一方だった商店街に活気が戻った。
イギリスから日本に帰化した矢車聖人・ドネイタス・ウィリアム・スティヴンソンは泥棒紳士セイントだった。
三丁目の海の将軍、「愛の審判者」と言われ彫像に向かい永遠の愛を誓うということが行われたこともあったということで、克己と亜弥の人前結婚式が一番目に行われる計画が立てられた。
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