夜叉萬同心4 藍より出でて 辻堂魁
永代橋が落ちた次の年 文化5年 1808年 7月
北町奉行所隠密廻り同心・萬七蔵は、千住で押し込みがあったようだという噂を調べに行く。無かった。ということになった。
勘定方公認、売り上げが勘定方に入る大商人ばかりの賭博が行なわれていた。表に出せない押し込みがあった。胴元になっている船運仲間行事役の川路屋九右衛門は裏家業の者に押し込み三人の始末を頼む。勘定方・角丸京之進が掃除屋・白闇の連に殺される。
白闇の連は七蔵の幼馴染みであり妻・妙の兄である元医者の桃木連太郎だった。二十年ぶりに会った。七蔵は連太郎を斬り、全て隠して、桃木の墓に葬る。白闇の連は取り逃がしたことになっている。
川路屋と勘定組頭・谷町徳之助は入牢、川路屋は斬首、店はとり潰し、谷町も斬首、家は改易だろう。
鏡音三郎は五ヶ月前の春、綾と一緒になり永生に帰っていた。
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