風の市兵衛16 秋しぐれ 辻堂魁
唐木市兵衛は御徒組旗本竹崎伊之助の百両の借金返済をどうするか相談される。養子の伊之助は妾に使った借金を家とは別で考えているらしい。伊之助は両国の無頼の徒・観音の吉五郎と杯を交わした仲だ。市兵衛は札差し・橋本屋に利子を年6分で計算し直し、遊び人の三男・順吉に御家人との養子話しを持って行く。
市兵衛は、札差し・橋本屋から、順吉の馴染みの茶屋の茶汲み女・お秀のお腹に子供ができ、元相撲取りの父親・鬼一がお金を要求しているようだから話しを付けるように頼まれる。
市兵衛はお秀と鬼一に会い話しを聴く。鬼一は15年前、観音の吉五郎の父親たちに命を狙われた。突いた拍子に川にはまり襲った方が亡くなっていた。鬼一は江戸所払いになっていたが、妻と娘に会いに帰ってきたのだった。
尾張家で鬼一は関脇又右衛門と最後の相撲をとった。吉五郎が仇討ちだと鬼一を殺しに来る。市兵衛は駆け付け、その場にいた竹崎伊之助を斬る。鬼一は亡くなる。お秀が納骨する時、相撲取りが集まってくれる。市兵衛は鬼一から預かった50両をお秀に渡す。
橋本屋はお秀を気に入り、順吉と二人で御家人の養子になる話しを進めてくれるよう頼む。
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