辻占侍〈三〉 暗殺者 藤堂房良
巳之吉の闇 巳之吉がいなくなった。左京之介と鉄拐は探す。巳之吉はどこからか逃げてきた。拷問を受けていた。二年ほどの記憶が無かった。左京之介のことは判らない。巳之吉がいなくなった。自分で囮になったようだ。犯人は、南町奉行所隠密廻り同心・三枝佐源太と島帰りの角兵衛とその仲間だった。角兵衛は島で綱渡りの源蔵の病気の世話をしている時、若い岡っ引きに三千両の隠し場所を教えていると話した。若い岡っ引きは巳之吉だと思い、三千両の隠し場所を聞き出そうとしたのだった。巳之吉が殺されそうになった時左京之介が助けに来る。三枝を倒す。傷を治した巳之助が二年間のことを思い出したため、三人が捕まり三枝が黒幕だったことも判った。巳之吉はこの三日のことを忘れていた。
三千両の在処を知っているのは仙太だった。仙太の母親と源蔵はいい仲だった。巳之吉は仙太にいい使い道が見付かるだろうから黙って眠らせておけという。
暗殺者・葎 商家の旦那が殺され、御家人・鏑木左京之介が腹を切るまで、町人を殺す。と書かれていた。左京之介は七日の猶予を貰う。また一人殺された。殺しを頼まれた者を殺していた。何かしら人に悪さをした者だったが、左京之介へのあたりが強くなった。
左京之介は神刀自在流の自分が学んだ種子田道場に匿って貰いながら、師範代・伊藤平介を怪しむ。葎と呼ばれる御頭は道場の風呂炊き、飯炊きをしている伴三だった。仲間は捕まえる。伴三は見ながら剣術を自分の物にしていた。伴三は左京之介の殺しを頼んだ者を知らないと言いながら死んだ。百姓屋は燃えた。地下蔵の抜け道を見付けた巳之吉と左京之介は古井戸から脱出した。またもや岡崎厳九郎のお手柄になった。
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