せっこの平蔵道場ごよみ 早見俊
文化13年 1816年
久松平蔵23才は盛岡藩南部家の若君・吉次郎の剣術指南をするが、嫌われてしまう。父は国許で寺社御町奉行、兄は御目付、平蔵も寺社御町奉行与力だったが、藩を離れる。千葉周作と手合わせしたいと思っている。
文政4年 1821年 平蔵28才 妻・春菜24才
三年前に深川今川町の中西派一刀流十時道場に婿入りして十時平蔵になる。
叔父に呼ばれ盛岡藩の上屋敷に行き、新しく藩主になった利用(としもち)15才に家斉に拝謁時に鉄瓶割りをみせなければならなくなったから剣術指南を依頼される。
商家の若旦那が勘当され唐茄子売りをしているのに手を貸す。長屋のもめ事に巻き込まれれ、やくざが家主を脅し、仲間を大家にし、同心にも袖の下を渡していたことが明らかになった。
春菜が叔父さんと呼ぶ杉田伝九郎が道場を訪れ、遠州磐田の松山家の剣術指南役の仕官の話しを持って来た。十両いるという。詐欺だった。平蔵は伝九郎と試合をし手首の骨を折り、十両渡し、道場に近づかないように言い、春菜の夢を壊すなと言う。春菜に解らないようにしたが、春菜は見ていた。
浮世亭珍朝は兄弟子・珍助に美人局の芝居をうたれ、克服し一段高みに上った。
段階を踏み鉄瓶を斬ることが出来た。半蔵は5年前の若殿では無いことに気がついた。若殿は亡くなり、南部一族の信浄の三男善太郎だった。
道場に千葉周作が訪れた。平蔵は留守だった。
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