素浪人半四郎百鬼夜行1 鬼溜まりの闇 芝村凉也
神之木二郎左改め榊半四郎は家老の息子・殿のお気に入りの近習を真剣で立ち会い廃疾の身にしてしまう。脱藩し、仇討ちに来られるものと覚悟していると、何も無かったことになっていた。素浪人になる。
鬼溜まりで鬼火を移動させる際野聊異斎老人と捨吉少年と出会う。
行き辺りばったりで歩いていると、赤ん坊が消えたという商家の前で聊異斎と捨吉に会う。同行する。空間が歪んだ家だった。家を建てた頭領は不思議な自殺をし、不思議な木の塊を残していた。聊異斎は商家の庭で火を燃やし、捨吉が形を変えた木の塊の中から赤ん坊をとり出す。半四郎は追いかけてきた手を自分の刀で斬った。
半四郎は刀を研ぎに出すが断わられる。この刀に三百両だしてもいいという刀商叶屋に会う。際野聊異斎を知っていた。刀を研いでくれ、その間の刀も借りられた。
刀目的のような辻斬りが続く、半四郎の所へ調べに北町奉行所臨時廻り同心愛崎哲之進がくる。愛崎は叶屋に刀を借り囮になる。半四郎も同行を頼まれる。聊異斎と捨吉も同行する。辻斬りは死人で斬っても死なない。半四郎は自分の刀で対応し相手の刀にひびを入れる。刀を地面に埋め、地蔵を置く。
半四郎の長屋に自分の娘を売った母親がいる。母親を思い身を売った娘が自分の許嫁のような者だった志津とだぶる。娘が死んだことを知った母親は自分たちをこんなふうにした旗本の渡用人に包丁を振り回し殺される。渡用人には他にも同じような女がいた。半四郎は用人を斬った。自首のつもりで愛崎に会いに行くが、人の道に外れたら捕まえる、わざと捕まらせようなんてことはするなと言われる。
0 件のコメント:
コメントを投稿