2016年10月31日月曜日

いつもおまえが傍にいた

いつもおまえが傍にいた 今井絵美子
 余命三年と言われ、書かれた自叙伝

2016年10月30日日曜日

忘却探偵シリーズ7

忘却探偵シリーズ7 掟上今日子の家計簿 西尾維新
今日子さんと男刑事さん
 掟上今日子の誰がために 御簾野警部 クローズド・サークルの中でペンションに泊まった一人旅の女性が殺された。10時30分から12時までに犯人を探す。自殺志願のカップルが死ねないまま時を過ごし、時間稼ぎのため殺人を犯した。
 掟上今日子の叙述トリック 二々村警部 推理サークルの男性が携帯電話の画面に「XYZの悲劇」を表示させ握りしめ、グランドピアノの下敷きになって死んでいた。ピアノは組み立てたのだろう。スマートフォンの中から保存された時刻が死亡推定時刻と殆ど一致している計算式を見付ける。今日子さんは一眠りし、計算式を解く。数字は「XYZの悲劇」のノベルス版のページ数と座標を表していた。一字一字文字を表す。名前が出てきた。
掟上今日子の心理実権 百道浜警部 次男が鉄扉で閉ざされた地下室で串刺しにされて殺されていた。母親が外で殺した赤ちゃんを鉄扉を壊した後で死体を持ち込んだ。
掟上今日子の筆跡鑑定 遊佐下警部 殺人事件の容疑者は絞られていた。ただその人物にはアリバイがあった。遊園地で脱出ゲームをしていたという。普通で二時間、いくら速くても一時間半はかかるという。一時間でクリアーしてもらいたいという依頼。今日子さんはスマートフォンの入力したキーワードの指の痕跡から協力者の存在を指摘した。

2016年10月29日土曜日

日本地図から歴史を読む方法 2

日本地図から歴史を読む方法 2 武光誠

 
納得いかない図

2016年10月27日木曜日

クルト・ヴァランダー警部シリーズ 4

クルト・ヴァランダー警部シリーズ 4  笑う男 ヘニング・マンケル
 19931011日 弁護士グスタフ・トーステンソンが交通事故で亡くなった。
 イースタ警察署の犯罪捜査官 クルト・ヴァランダー警部は一年以上病気のため休職していた。職業人として社会で働くのは不可能で、病気退職を勧められた。
弁護士ステン・トーステンソンがヴァランダーを訪れ、父親・グスタフの死が事故死と思えないので調べて欲しいとやって来た。それでもヴァランダーは辞職するつもりだった。
ステン・トーステンソンが殺されたことを新聞で知り、復職する。
 事故で処理された父親の事件を調べると、弁護士事務所の事務員の庭に地雷を仕掛けられる。ヴァランダーの自動車に爆弾を仕掛けられる。県の監査係りも自殺に見せかけて殺されているようだ。
 容疑者はファーンホルム城の主、世界を飛び回っている社長、スウェーデンのいくつもの名誉博士号を貰っている、アルフレッド・ハーデルベリだった。警備員の元警官くると・ストルムが殺され、ヴァランダーは城に忍び込み捕まる。アルフレッドはヴァランダーをへりから落とすつもりだったので、弁護士の殺人など告白する。ヴァランダーは逃げ切り、自家用飛行機で逃げようとするアルフレッドを停め、捕まえる。
 

2016年10月25日火曜日

素浪人半四郎百鬼夜行〈八〉

素浪人半四郎百鬼夜行〈八〉 終焉の百鬼行 芝村凉也
 浅間山の噴火が始まる。
 聊異斎と捨吉が浅間山を噴火させると考える田沼意次が放った涸沼源二郎は田沼の命令ではなく、半四郎を殺すことに拘っていた。半四郎は左小手を切り落とされ追い込まれる。亡くなった志津と一緒に行ったもう一人の半四郎が現れ、窮地を救い、鉄砲玉や矢を抱き取り消えて行く。
涸沼は半四郎に崖から落とされ火砕流に巻き込まれる。「繰り返し」を使うが、何度繰り返しても状態は変わらなかった。田沼の家来・室尾と二瓶は聊異斎と捨吉が浅間山の噴火を止めようとしていると判るが、二瓶は涸沼に殺される。
 田沼を失脚させるため浅間山を噴火させようとした松平定信は服部半蔵の分身が大規模な噴火をさせようとしていることに気が付き、聊異斎と捨吉を助けようとした。服部半蔵は聊異斎の後をつけ、龍穴を見付け金の壁に自分を埋め込み、大規模噴火を起こさせようとする。
 捨吉は浅間山と同体になるはずだったが、半蔵のため浅間山が変わった。噴火口を目指す。
 榊半四郎の前に、中尾朔太郎が現れる。半四郎が東雲藩を脱藩してからの半四郎と関わりのあった者たちの不遇を嘆く。朔太郎は噴火口に行くという半四郎を見送る。誰も半四郎を悪く言うものはいなかったと言い残す。

2016年10月24日月曜日

次男坊若さま修業中 2

次男坊若さま修業中 2 願いの錦絵 千野隆司
 おいらのちゃん 橋端でちゃんを待っている子供を見付ける。父親は盗品を運んでいて捕まっていた。正高は調べ盗賊を捕まえ、盗品を運び、商家に渡すところを取り押さえ子供の父親がただ運んだだけのことを証明する。
 願いの錦絵 錦絵の版画彫師・留蔵が商人を殺そうとしているところを止める。留蔵が昔所帯を持とうとした女・喜乃が女主として頑張っている雑穀屋・片岡屋に、亡くなった主人の子供に千両渡すように書いた証文を持った男・口入れ屋上州屋の金兵衛がやってきていた。正高は子供が上州屋の子供で、片岡屋の亡くなった主人の子供でないことを証明した。
 文月の幽霊 刀が通っていた住職に斬り付けたという。住職・宗達が正武に会いに来た。正高が刀のことを調べることになった。旗本の仕官の口があると言い、十両のために妾になった娘が、兄・溝口の仕官が決まらないことで川に身を投げた。兄が宗達を恨んでいた。溝口が宗達を狙った。見ていた者に人は見えなかったようだが正高には見えた。溝口を連れ出した。妹が自死した理由は病気だったことを話す。正武は寺侍の職の口利きをする。

2016年10月23日日曜日

あきない世傳金と銀〈二〉

あきない世傳金と銀〈二〉 早瀬篇 高田郁
 幸 五鈴屋の女衆として奉公していたが、16才の弥生25日、四代目徳兵衛と婚儀を挙げる。子供と言われ、中途半端で放って置かれる。自分のことを鵺という。呉服商売の勉強する。
 徳兵衛 元文四年 1739年 水無月石垣から落ちて26日に亡くなる。
 惣次 徳兵衛の弟、次男。大店伏見屋の娘の養子の話が持ち上がる。徳兵衛が亡くなり、家を継いで欲しいと言われ、幸を嫁にすることを条件に継ぐことを承知する。

2016年10月22日土曜日

料理人 季蔵捕物控 31

料理人 季蔵捕物控 31 江戸あわび 和田はつ子
 アワビ料理を習いに来た海産物屋の富助が行方不明になる。行方を追っていると、瑠璃を盗み見していた要三が自死したようにみせて殺された。季蔵は猫が好きな者の集まりに遭遇する。季蔵がアワビ料理でもてなしの途中、玉木藩江戸家老・根元剛右衛門が九ヶ所も刺されて殺された。根元は藩の鮑玉の横領で私腹を肥やし、反対勢力を陥れて潰してきた。潰された元江戸家老の身内たちの仇討ちだった。富助は鮑玉を手に入れるために鮑玉役人を殺していた。役人の娘が富助の女房になって仇討ちしたのだった。
 根元は忍び込んだ盗賊に斬られたことになった。

2016年10月21日金曜日

みとや・お瑛仕入帖 2

みとや・お瑛仕入帖 2 五弁の秋花 梶よう子
 鼻下長物語 みとやの近所に吉原を退いた花巻花魁の店、お総菜の店・四文屋・はなまきが開店した。花魁だった花巻・花が母親と出した店だった。
 長太郎が仕入れた黄表紙に挟まれた錦絵を見た瑛は、景色に見覚えがあった。挟んであった黄表紙・鼻下長物語は早口言葉だった。
 長太郎の友達・寛平が一緒になろうとした中里が旗本に身請けされると言う。長太郎は花に頼み、旗本と早口言葉の勝負をし、中里・里を取り返した。寛平は里と幼馴染みだった。醤油屋の娘で父親が亡くなった後、店を番頭に乗っ取られ母親と行方知れずだった。寛平は探し回りやっと見付けたのだった。
 とんとん、かん 茂兵衛に頼み腕が太くならないように櫓を軽くしてもらった。瑛は船頭・辰吉に速さ勝負を挑まれる。辰吉の父親の形見を使って先輩船頭が押し込みをしたことで、茂兵衛が辰吉の祖父だと解った。辰吉は茂兵衛と一緒に安房へ行った。
 市松のこころ 辰吉は江戸に帰り、茂兵衛の代わりに柚木で船頭をし始めた。
 火事を出した人形屋・巴屋から市松人形を仕入れてきた。市松人形を見に来る男の子がいる。巴屋に市松人形を卸した人形師の息子・太助だった。二年前、川に落ちた太助を助けに来た姉が亡くなり、姉の髪の毛を市松人形に使っていた。川に落ちた市松人形を取りに助けが川にはまった。辰吉と瑛が太助を助け、市松人形も探し出した。
 五弁の秋花 みとやの裏の長屋で手習い塾をしている菅谷道之進が、花に女郎花の銀の簪を贈った。元花魁に女郎花の花の簪は失礼だと思う瑛に、花は女郎花は粟花ともいうが、その昔は思い花とも呼ばれていたという。
 はなまきに三次の姉が奉公することになった。品川から板橋に売られるところ、寛平の父親にお金を出して貰った。三次は銀の簪を作った職人の所に修業に行く。
 辰吉に錦絵の場所を探して貰うことにした。
 こっぽりの鈴 長太郎が仕入れた下駄が盗まれたものだった。瓦版で盗品を売っていると書かれたみとやは客が来なくなる。長太郎は自身番に連れていかれた。森山の隠居の口利きで牢送りにならず番屋から戻ってきたが、偉い人に罪を揉み消して貰ったと噂が広まった。長太郎に下駄を売った人を探そうとする。
 橋崩落後会った事が無かった幼馴染み・せんに会う。せんは盗まれた下駄屋の養女だった。橋を渡れない瑛をせんは橋に連れていく。せんを心配する八丁堀の同心・八坂を知る。せんが言う「昔、今度濱野屋さんに三つの女の子が来るから仲良くしてあげなさい」と。
 足袋のこはぜ せんの仕組んだことではないかという瑛に幼馴染みなのだから信じておやりと言う長次郎。長次郎と自分は兄妹では無いのではないかと思う瑛。
長次郎は左耳の後ろに黒子があった事を手掛かりに下駄屋の手代を探している。みとやを訪れた八坂からせんの話を聞く。小間物屋で店を見て回り盗人仲間を集めて仕事をする盗人の人相書きを見る。長太郎が探している手代だった。盗人・淳八が狙っていたのは寛平の店だった。小間物売りに扮して来たところを捕まった。店を救ってくれたのは長太郎だと余り布や帯締めを譲ってくれた。向かいの足袋屋から貰ってきた足袋は、五枚こはぜのせんのために作られた足袋だった。
下駄屋津山も狙われていた。淳八に土蔵を開けたのはせんだった。淳八に唆され瓦版に頼んだのもせんだった。瑛が橋を渡れないように父を失った船にせんは乗れない。せんを船に乗せ、母親がせんの為に作ってもらった足袋を見せる。
 瑛は辰吉と野新田に行く。自分が来たことがある、母親に手を引かれ、もう一人いたのが益次だったことに気が付き益次に手紙を書く。益次から返事が来る。瑛は母親の妹の所に養女に出されたが、妹が亡くなり後妻に子供が産まれたので瑛は返されたのだった。浜野屋への帰り道、絵師に声をかけられ、描かれたものだった。

2016年10月20日木曜日

新・酔いどれ小籐次(五)

新・酔いどれ小籐次(五) 柳に風 佐伯泰英
 秩父の雷右衛門を使って、老中・青山忠裕を追い落とすために小籐次を狙ってくる者がいた。七十六才で西の丸老中をしている美濃岩村藩松平乗保だった。本丸老中になりたかった。側用人の仕業にされた。
 武蔵国総統と三人の兄弟が秩父の雷右衛門を名乗って四宿で盗み殺傷を行なった。
 大目付朝比奈が下屋敷に踏み込む。逃げた親子を小籐次は打ち取る。二人の兄弟は望外川荘に討ち入った。駿太郎と森藩の小籐次の弟子二人によって打ち取られた。
 赤目小籐次、森藩の剣術指南役に就く。

2016年10月19日水曜日

十津川警部 捜査行

十津川警部 捜査行 阿蘇・やまなみ殺意の車窓 西村京太郎
阿蘇で死んだ刑事 第三セクターの南阿蘇鉄道を走るレールバスが爆破される。五人死亡三人が重体だった。死亡の中に刑事がいた。六十億の不正貸付をした銀行の貸付担当だった男がいた。犯人・林田は銀行員・平山の殺人を見、脅迫し、六十億の貸付のあと社長が持ち逃げしたように見せかけ社長を殺していた。平山はリベート一億円を貰ったが五、六億円を要求したため、林田が狙っていた。平山を殺人犯だと思っていた刑事が後をつけていた。刑事も一緒に時限装置で爆発させた。
阿蘇幻死行 十津川直子が九州旅行中に交通事故を起こしたと思ったが、死体がなく帰って来た。事故を起こしたと自首した男・原は先に事故で亡くなっていた人をとばしたとなり、直子が事故を起こしたのだと捕まった。十津川は直子と一緒に旅行した友達が原を使い、邪魔になった男を殺したことを暴いた。
小さな駅の大きな事件 テレビで見た原作はこれだった。鹿児島の日本最南端の駅で刑事が撃たれてなくなっていた。鉄道オタクが十分おきに写真を撮っていた。代議士の頼みで刑事は鹿児島まで届ものを届けた。そして殺された。
ある刑事の旅 捜査一課の若林の父親が亡くなったので鹿児島へ行った。父親と一緒に住んでいたと言う女の頼みを聞き、殺人犯にされてしまう。十津川が鹿児島で真犯人を見付ける。一緒に住んでいたと言う女が父親の死んだ病院の院長と組んで仕組んでいた。
西の終着駅の殺人 清水刑事が実家の枕崎に帰る途中のはやぶさの中で知り合った女が殺される。自分が秘書をしていた男は猟奇殺人の犯人だと解ったから命を狙われていると言い残していた。証拠が無いと言う。はやぶさで殺した犯人・広田のモンタージュを作り、手配した。広田を殺しに来た男・大沼と広田を捕まえた。

2016年10月18日火曜日

ソウル・コレクター 

ソウル・コレクター ジェフリー・ディーヴァー
 ライムの従兄弟・アーサー・ライムが、殺人罪で捕まる。
 アーサーとは大学入試時にわだかまりがあり、行き来が無かった。
 個人情報が書き換えられ、何個かの冤罪事件があることが判る。
 殺人事件の犯人作りを阻止された真犯人は、ライム等のチームに狙いを付ける。家族を不法入国者としたり、ライムの家の電気代を未払いにし、セリットーは麻薬検査で陽性反応が出、停職処分決定書が出された。
ライムはたちは個人情報サービス会社・SSDの社員をターゲットに調べていた。国土安全保障省から、捜査を続ければテロリストにSSDに大きな価値があることを知らせてしまうから、事件捜査打ち切るよう言われる。
 連絡も取れないままアメリヤは捜査し、犯人に捕まる。危機一髪のところ助けてくれたのは、二年前から、個人情報を書き換えられ人生を狂わせられた元医者だった。聞き込みに来た彼女を見張っていれば犯人に行き当たると考えたロバート・ジョーゲンセンに助けられた。
 犯人はSSDのガードマンだった。昔働いていた情報会社が吸収されていた。
 アメリヤの愛車・カマロはデーター書き替えられ、廃車になりエンブレム一つ残しスクラップにされた。
 ボーン・コレクターの三才の少女・ウォッチメーカーの少女・パムが高校生になってでてくる。アメリアの妹?娘?のように。
 ウォッチメーカーの犯人が、イギリスで殺人を成功させる。ライムに置き時計を残した。


2016年10月15日土曜日

さわらびの譜

さわらびの譜 葉室麟
 扇野藩勘定奉行・有川将左衛門は父子相伝の日置流雪荷派弓術の印可を娘・伊也に与えた。伊也は大和流の樋口清四郎を知り、好感を持つ。樋口清四郎と妹の初音に縁談が整い、許嫁に二年後に婚儀を行なうことになった。初音は伊也が清四郎を清四郎も伊也を思い合っていることを知る。
 有川将左衛門は藩主・千賀谷晴家の江戸での吉原通いを戒めていた。そのために江戸から殿の腹違いの兄・新納左近を呼んでいた。殿の腹違いの兄であることは内緒だ。そのため殿の側に付き将左衛門の家中の人気を疎ましく思う次席家老・渡辺兵部と側用人・三浦靭負は主席家老の老齢をいいことに、弓術指南・磯貝八十郎や鉄砲衆・井口泰蔵を使い、有川家を窮地に追い込む。将左衛門を江戸に送り、伊也は桟敷牢に入れられ、清四郎は謹慎、新納は弓で狙われ、有川家は火を付けられる。鉄砲衆に狙われた伊也を清四郎と磯貝が守る。
 晴家の心を入れ替えるため、伊也は千射祈願をすることになった。補佐に清四郎が就く。伊也は千射が成せたら、京へ行こうと決めた。初音と清四郎を見ていられないと思う。
 千射祈願成就した。渡辺兵部は家老職を辞し、隠退した。三浦靭負は大阪屋敷勤番になった。将左衛門は次席家老になった。新納左近は千賀谷姓になり所領をもらい、執政のひとりになった。左近は初音を妻に迎えたいと望んだ。晴家からお声がかりで樋口家との縁談は解消された。子が生まれたら日置流雪荷派を継ぐことになった。

2016年10月14日金曜日

白樫の樹の下で

白樫の樹の下で 青山文平
 村上登 佐和山道場へ通う。三十俵二人扶持小普請、竹光を差していたが、蝋燭問屋の次男坊・巳乃介から一竿子忠綱を預かる。
 青木昇平 登の幼馴染み、同じ佐和山道場へ通う。御入用橋等出水節見廻役の内与力を助け、下役に就いた。
 仁志兵輔 登の幼馴染み、同じ佐和山道場に通う。手柄をたてるため出没する辻斬りを捕まえるため待っていた。
 巳乃介が養子になり、小人目付になった。辻斬りの犯人を探索していた。
 登は兵輔の妹佳絵が好きだったが、小普請のため、昇平一緒になるものと諦めていた。佳絵と会い、佳絵が登を好きだと言った夜、佳絵は辻斬りに斬られる。
 仁志兵輔が殺された。巳乃介も殺された。
 昇平が辻斬りだった。付きまとっていた佳絵が登の話をもちだしたために殺していた。昇平が料亭に立て籠もり、徒目付組頭から頼まれた登は昇平と対峙する。終わらせてくれという昇平の言葉、佳絵のことはすまなかったという最後の言葉。仁志の仇を打つために最後の真剣での稽古をした。
 二十歳で隠居をさせられた一竿子の元の持ち主が、殿様に一竿子を見たいと言われた。売ってしまった一竿子をさがしていたのだった。登の前に現れた武士と戦う。仁志と巳乃介はその武士に殺されていた。昇平との稽古がなければどうなっていたか判らなかった。
明くる年、寛政元年 登は小人目付になっていた。 
 
 

2016年10月13日木曜日

クルト・ヴァランダー警部シリーズ 3

クルト・ヴァランダー警部シリーズ 3 白い雌ライオン ヘニング・マンケル
 スウェーデンの田舎で、不動産業者の女性が消えた。失踪か、事件か、事故か?ヴェランダー警部は足取りを追う。近くで空き家が爆発炎上、黒人の指と南アフリカの銃、ロシア製の通信装置が発見される。女性のしたいは農家の井戸から見付かる。
 南アフリカのボーア人で作られた秘密結社「兄弟の絆」はアパルトヘイト制度が崩壊しないためにある人物の殺害を計画し、スウェーデンにいる元KGBのコノヴァレンコの下に練習のためにアフリカ人殺し屋・マバシャを送った。銃が長距離弾であったことと殺人対象がマンデラであったことが理由だったが、マバシャはコノヴァレンコの黒人蔑視と自分たちに近付いた女性を殺したことに絶えられず、コノヴァレンコの下から逃げた。その時、指を失った。マバシャは自分を探す刑事に気が付き近付く。マバシャから聞いた事をインターポールを通じて南アフリカに送る。
 コノヴァレンコは刑事を見張ればマバシャを見付けられると思いヴァランダーを付け回す。ヴァランダーはマバシャを保護し、国外へ逃がそうとするがコノヴァレンコに殺され、ヴァランダーも狙われ、コノヴァレンコの仲間を撃ち殺す。ヴァランダーの娘・リンダが誘拐される。コノヴァレンコの仲間のタニアによって逃れたが、タニアは無残に殺された。逃げたコノヴァレンコを追いつめ、車爆発、炎上によってコノヴァレンコは死ぬ。
 スウェーデンに密入国させた漁師により、マバシャの後の殺し屋がツィキであること、暗殺日が六月十二日であることが判る。インターポールを通じて送る。ツィキは捕まる。
秘密結社のボスは娘に殺された。自殺したことになった。
 ヴァランダーは自己防衛とはいえ人を殺したことで鬱びょうになる。
 
 

2016年10月11日火曜日

12番目のカード

12番目のカード ジェフリー・ディーヴァー 訳・池田真紀子
ハーレムの高校に通う16才の少女・ジェニーヴァが博物館で調べものの最中に男に襲われる。機転を利かせ難を逃れるが、聞き取り調べの最中に博物館の館長が殺された。レイプ目的と思われたが、ジェニーヴァが、先祖の解放奴隷・チャールズ・シングルトンの関与した百四十年前の事を調べているために狙われたものだった。
 執拗に狙われる。本当に狙っているのが誰か判らない。
 百四十年前、チャールズは農園を持っていた。資産を有する黒人が命を狙われるため、隠していた。奴隷解放基金を盗んだという濡れ衣を着せられ捕まっているうちに、農園を取りあげられていた。農園はマンハッタンの一等地六万平方メートルあった。
 ライムたちは、チャールズの土地所有、濡れ衣を着せた張本人、を調べ出した。農園を土台にして現、サンフォード信託銀行が成り立っている。チャールズの直筆手紙、涙からDNA の検出、公的書類、訴訟の用意をする。
 和解金を解放奴隷の子孫に分配する チャールズ・シングルトン信託基金の設立準備をする。
 ライムの右手が動いた。
 

2016年10月9日日曜日

読売屋天一郎〈六〉

読売屋天一郎〈六〉 千金の街 辻堂魁
読売屋・天一郎は、病気になった遣手婆・稲の昔のことを調べ丹波青坂家の殿様になっている子のことをつきとめた。四十年前のことを知っている峯岸啓九郎に会い、稲のことを伝える。自分の母の子とを知った国許の殿様は母を引き取った。
やんまの公平の友達・弥作が吉原の八州屋の番頭の息子の替わりに殺された事を知り、公平は敵を打とうと吉原の首代菊蔵に呼び出し状を送る。天一郎も手伝い菊蔵を殺した。菊蔵等を皆殺しにしたのが誰なのか、分かっていない。
稲のことも読売には書かなかった。

2016年10月8日土曜日

立場茶屋おりき25

立場茶屋おりき25 永遠に 今井絵美子
木染月 里実が来る。先代おりきの孫になる。恵心尼に躾けされ生け花も大好き。
秋の行方 彦蕎麦のおきわと板頭の修次が祝言を挙げた。
おきちは吉野屋幸三と祝言を挙げた。女将修業に身が入らなかったおきちは里実が来たことを喜び、京都に行った。
蜜柑 六文屋のおさわが面倒見ていた十一が亡くなった。
永遠に 巳之吉は福治を後継者にしようとしている。

2016年10月7日金曜日

かけおちる

かけおちる 青山文平
 柳原藩 阿部重秀、中山籐兵衛、森田啓吾 鮭の種川、藩の興産
重秀の妻・民江が二十年前に欠落し、重秀は女敵打に出た。民江は死んだことになっているが、籐兵衛のところで預かって貰っている。婿の長英は江戸にいる。武人だが殖産、興産に変わった。養蚕技術の本の買い入れで騙され、騙した者を斬り、藩邸に戻り切腹する。国許の重秀の娘・長英の妻・理津は長英が畑違いの役についているためいつか切腹するようなことになると思っていた。長英が女敵打に出れば切腹するようにはならないと思い啓吾と欠落することにする。重秀が気付き二人のそんな話を聞き、重秀と民江も一緒に脱藩し、長崎へ行く。啓吾がまとめた鮭のこれからの事をかいた書物を籐兵衛に託した。藤兵衛は家老に差し出し重秀、啓吾の話をすると、長崎への視察ということにしてくれた。
 家老は温情ではなく、重秀と切れてしまったら困ると考えた。

2016年10月6日木曜日

ふたつぼし 弐

ふたつぼし 弐 中谷航太郎
 一年半後
 高杉玄之丞はお役を解かれ家禄二千石、役宅も追い出されていた。玄之丞は隠居状態。
 隆一郎は実地で剣の修業をしていた。矢萩兵之介の名前を使って。
 矢萩兵之介は漁師になっていた。人質事件が自分の船で起こり、人質を助けた事により居場所が分かってしまう。兵之介は父親と分かった高杉をねらっていない。隆一郎は兵之介と兄弟と知らず、殺すことを目的にして兵之介を探している。
 隆一郎は姉・志津を人質にし兵之介を呼び出す。倒れるまでとことん戦った。
 志津と伝一郎の祝言の最中に兵之介は旅に出る。隆一郎と落ち合いまた会う日を楽しみに南と北に別れる。

2016年10月5日水曜日

ふたつぼし 壱

ふたつぼし 壱 中谷航太郎
矢萩兵之介 神田の餓鬼大将。八才で父を亡くし、仇を教えて貰うために峯岸一鬼について賞金稼ぎをしながら剣の腕を磨く。
矢萩一郎太 兵之介の父親 町道場の師範代を務める浪人
高杉隆一郎 本所の餓鬼大将 五千石の旗本の長男 兵之介が野試合した相手。野試合の後父が殺されたが、兵之介は記憶がない
 兵之介は野試合から十年たち江戸に帰った。十年前の真実を知る。高杉家の長男が浪人の息子と相討ちになったことを知られないために駆け付けた一郎太は殺された。高杉側の人間だった峯岸は一郎太を斬った者を倒し、兵之介を鍛えるために旅にでた。
 隆一郎の父・玄之丞を狙うが失敗する。隆一郎を捕まえ、玄之丞を呼び出し、命を狙う。隆一郎が解放されたことを知った玄之丞は逃げる。峯岸は玄之丞が用意した弓矢によって死ぬ。高杉家の用人が兵之介の根付けを見、隆一郎の双子の兄弟であることを言い、兵之介が知り、母、姉の前から姿を消す。

2016年10月4日火曜日

警察庁α特務班

警察庁α特務班 ラプラスの鬼 六道慧
 夏目凛子 34才シングルマザーの刑事、
 渡里俊治 56才警察庁ASV 特務班の警部。娘を連続強姦殺人事件で亡くしている。
 桜木陽介 25才姉がレイプされた。雑学王
 長田弥生 30才監察医の経験を持つ鑑識員。科学捜査のスペシャリスト
 酒井明男 56才刑事
 井上友美 28才ハイテク犯罪対策総合センターを経て特務班へ
 木暮円香 48才精神科医
五年前と三年前に女児が連れ去られている。三年前に連れ去られた、酒井咲良のスカートが河川敷に段ボール箱に入れて置かれていた。酒井刑事の孫娘だった。
特務班は二十四年前の北関東幼児連続誘拐殺人事件と同一犯だと思っていた。
 犯人は別の事件で知った、青山香奈子の夫、青山良輝だった。良輝は、親のDVの犠牲になっている若者を自分が犯人だと自首させる。息子が犯人だと見せかけたりする。生活安全課の警察官と関係を持ち情報を得ていた。
 良輝の息子・勇輝は小学生の時、ベランダから落ちて高次脳機能障害になっていた。ベランダから落としたのは父親・良輝だった。それを見ていた良輝の母親は鬱病になり認知症になった。良輝の父親・洋二は一人目の事件の時に息子の犯行を知った。悩んでいるうちに咲良ちゃんの事件がおきた。洋二は私が殺して山に埋めたと良輝に話した。三度目を起こそうとしているので、殺そうと思ったが反対に殴られ入院した。警察に行けば家族を殺すと脅された。良輝の妻・香奈子に話した、自殺しようとしたが、今回、後、して欲しいことを託した。
二十四年前の事件と今回の事件の証拠集めに家族が協力した。
 三人目の幼児は保護され、一人目の幼児の骨が見付かった。咲良は中国に住む夫婦に託されていた。

2016年10月3日月曜日

針と剣 縫箔屋事件帖 風を繍(ぬ)う

針と剣 縫箔屋事件帖 風を繍(ぬ)う あさのあつこ
ちえ 16才 縫箔屋丸仙の一人娘 榊道場に通い榊道場の白竜と言われている。母・滝
仙助 40才 丸仙の主人・縫箔師、ちえの父親
芳澤一居 17才 旗本二千石の三男、母は女中だった。兄が後を継ぎ、もうすぐ子供が出来る。 佐竹道場に通う。
伊上源之丞 ちえの同門の兄弟子、五十石御家人・普請方 嫁に来いと言う。
 丸仙に一居が弟子を志願しにくる。何度も仙助に断われれていた。一居は刀を捨てるため榊先生に頼み、榊道場の師範代・佐原荘吾と手合わせをした。町人姿で絶縁され弟子志願に来る。大名に嫁ぐ姉の花嫁道具のなかの上布の帷子の刺繍に見せられた。世継ぎ争いに巻き込まれ姉が自死する時、その帷子を纏い、袖の一部を一居に届けられたこと、それが、仙助の仕事と知ったことなどを語った。一居は弟子入りを許された。
 丸仙の弟子・正造の娘・信が斬り殺された。四年前に五人の娘が斬り殺された事件の犯人と同じだった。
 ちえは神社で男・作助に襲われ取り押さえるが、一連の事件の犯人ではなかった。ちえは作助が持っていた匕首がきになった。匕首から娘殺しの犯人の動きが分かった。
 榊道場の師範代・佐原が犯人の疑いを掛けられ、自死する。榊道場も閉じられた。岡っ引き・仙五郎に話を聞き、源之丞とちえと一(居)で犯人を探し出す。知られていない武士の娘が二人殺されていた。娘・直江を誘い出したのが佐原だった。道場内に佐原の噂をばらまいたのが誰かと調べた。
 作助は、娘殺しの犯人とぶつかっていた。源之丞とちえは同門の八槻に作助がぶつかった男の顔を思い出そうとしていると伝える。作助が襲われ、下手人を捕まえた。八槻は佐原の知り人を殺して、罪を擦りつけようとした。
 誘い出しの手紙は八槻が直江にも佐原にも出していた。佐原に自分が行かなかったから直江が殺されたと思い込ませていた。四年前の事件も八槻だと白状した。
榊道場は無くなった。

2016年10月2日日曜日

渡り辻番人情帖

渡り辻番人情帖 吉田雄亮
 御家人の三男・浅井源三郎は商人の娘・千賀と所帯を持ち、辻番人となった。辻番請負人組合の辻番人の口入れ業〈吾妻屋〉の文蔵に年三十両で、もめ事の多い辻番所へ派遣されることになった。文蔵が辻番所の近くに休憩所がわりに裏長屋を借りてくれ、千賀が着替え等を届けて来る生活が二年になる。福役として為吉と一緒に。
 本所三ツ目橋 三ツ目通りに露店が並び、客引きが付きまとい無理やり買わせることが問題になっていた。辻番所の前の露天商を捕まえ、請け人を呼んだ。客引きをしなければ露店をだしてもかまわないことを伝えた。引き取りに来た六右衛門は、亀高新田の土地を借り、長屋を作り、青物を作り、露天商で働き稼いだ金を分け合って暮らしていた。一部は積み立てて病気に供える。百人近い人数がいる、六割が無宿ものだという。
 押し売りがために六右衛門が大番屋に入れられた。辻番所のお頭さんに相談しろという六右衛門のいうとおりお勝は相談に来る。深川番屋預けになった。源三郎の言う通りに動く、半月め、六右衛門は放免された。
 入江町の鐘 稲という老婆が店の前で腹痛を装って上がり込み、深更まで居座り駕籠賃・百文をせしめるということが五件起こった。店の主人に相談される。稲を見付けた。病気の娘と孫のためにやっていた。稲に働き場所を紹介するが来ない、そして店で百文せびる。源三郎は稲を捕まえ辻番所に捕まえておく。罰として十日間住み込みで働かせる。娘と孫世話は千賀がみていた。稲は働く気になった。
 花町賭場屋敷 源三郎は若い娘・久を数人の人相の悪い男たちから救った。屋敷で賭場を開いている、家禄四百石の旗本・乙部小七郎が久を見初め、自分の物にしようと、久の兄・友吉を捕まえ久を誘き出して捕まえようとした。友吉が庇い、久は逃げていた。辻番所を襲ってきた男を捕らえ、乙部の悪業を書き付けにしたが、その男は殺される。
火盗改役配下与力の天真正伝神道流浦辺道場の兄弟子・和田隆太郎に助けを求め、久を連れて友吉を取り返しに行く。火盗が賭場開帳の咎で踏み込み、和田は乙部を切腹に見せかけた。友吉と久を助けた。

2016年10月1日土曜日

新・問答無用3

新・問答無用3 遺言状 稲葉稔
 町年寄り・喜多村の相談役をしている柏木宗十郎は、山形屋の先代が残した何かの時は由蔵に相談しろという遺言状のことで相談される。
由蔵は書かれた所にいなかった。請け人も架空の人物だった。見付かった仕訳帳は不正の証拠のようだった。
 宗十郎は書かれている店、人物を探す。前に継ぎ役をしていた吉蔵に会う。吉蔵が手伝ってくれる。宗十郎とは別に、由蔵を探している者がいる。由蔵は不正で得たお金の隠し場所になっていた架空の店・那須屋だった。成田屋の番頭・彦蔵と篠山藩青山家の用人・津々井英蔵によるものだったが、加賀屋と駿河屋も参加し由蔵も網元の番頭を引き入れていた。その中から由蔵は二千両を持ち逃げし、追われていたのだった。
 由蔵は殺されてしまった。