2016年10月25日火曜日

素浪人半四郎百鬼夜行〈八〉

素浪人半四郎百鬼夜行〈八〉 終焉の百鬼行 芝村凉也
 浅間山の噴火が始まる。
 聊異斎と捨吉が浅間山を噴火させると考える田沼意次が放った涸沼源二郎は田沼の命令ではなく、半四郎を殺すことに拘っていた。半四郎は左小手を切り落とされ追い込まれる。亡くなった志津と一緒に行ったもう一人の半四郎が現れ、窮地を救い、鉄砲玉や矢を抱き取り消えて行く。
涸沼は半四郎に崖から落とされ火砕流に巻き込まれる。「繰り返し」を使うが、何度繰り返しても状態は変わらなかった。田沼の家来・室尾と二瓶は聊異斎と捨吉が浅間山の噴火を止めようとしていると判るが、二瓶は涸沼に殺される。
 田沼を失脚させるため浅間山を噴火させようとした松平定信は服部半蔵の分身が大規模な噴火をさせようとしていることに気が付き、聊異斎と捨吉を助けようとした。服部半蔵は聊異斎の後をつけ、龍穴を見付け金の壁に自分を埋め込み、大規模噴火を起こさせようとする。
 捨吉は浅間山と同体になるはずだったが、半蔵のため浅間山が変わった。噴火口を目指す。
 榊半四郎の前に、中尾朔太郎が現れる。半四郎が東雲藩を脱藩してからの半四郎と関わりのあった者たちの不遇を嘆く。朔太郎は噴火口に行くという半四郎を見送る。誰も半四郎を悪く言うものはいなかったと言い残す。

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