白樫の樹の下で 青山文平
村上登 佐和山道場へ通う。三十俵二人扶持小普請、竹光を差していたが、蝋燭問屋の次男坊・巳乃介から一竿子忠綱を預かる。
青木昇平 登の幼馴染み、同じ佐和山道場へ通う。御入用橋等出水節見廻役の内与力を助け、下役に就いた。
仁志兵輔 登の幼馴染み、同じ佐和山道場に通う。手柄をたてるため出没する辻斬りを捕まえるため待っていた。
巳乃介が養子になり、小人目付になった。辻斬りの犯人を探索していた。
登は兵輔の妹佳絵が好きだったが、小普請のため、昇平一緒になるものと諦めていた。佳絵と会い、佳絵が登を好きだと言った夜、佳絵は辻斬りに斬られる。
仁志兵輔が殺された。巳乃介も殺された。
昇平が辻斬りだった。付きまとっていた佳絵が登の話をもちだしたために殺していた。昇平が料亭に立て籠もり、徒目付組頭から頼まれた登は昇平と対峙する。終わらせてくれという昇平の言葉、佳絵のことはすまなかったという最後の言葉。仁志の仇を打つために最後の真剣での稽古をした。
二十歳で隠居をさせられた一竿子の元の持ち主が、殿様に一竿子を見たいと言われた。売ってしまった一竿子をさがしていたのだった。登の前に現れた武士と戦う。仁志と巳乃介はその武士に殺されていた。昇平との稽古がなければどうなっていたか判らなかった。
明くる年、寛政元年 登は小人目付になっていた。
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