2017年4月16日日曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎㉟㊱

風烈廻り与力・青柳剣一郎㉟㊱ 破暁の道〈上・下〉 小杉健治
 青柳剣一郎は悪質な金貸し妹尾別当を探る。妹尾との関係を家訓が語「甲州屋」を不思議に思う。
 甲州屋の次男・周次郎は家訓が気に入らず店を出て暮らしている。女房・きみが失踪した。きみを探すため甲州へ向かう。途中命を狙われる。
 小普請組非役の高岡弥之助22は、小普請支配・及川辰右衛門の息子・辰之進と青柳剣一郎の娘・るいの縁組みを邪魔したことで気持ちを逆なでしたようになり、甲府勤番を命じられる。剣一郎は弥之助に文七28を付けた。二人は甲府に行く途中、命を狙われている周次郎を助け弥之助の奉公人という形で弥之助の屋敷で暮らす。及川家とのことは甲府にも届いていたが、弥之助はもと甲府勤番御支配・旗本勝山家について調べるという密命を受ける。そのための甲府勤番だった。
 十年前、武田家の隠し金を守っている組織が有ることを知ったのが、旗本・勝山と甲州屋の先代と甲府勤番・小瀬直次郎だった。金を資本に勝山家は裕福で不信をもたれ調べられることになった。小瀬直次郎はちょうど行き合わせた松の市を殺し、松の市になった。今は妹尾別当になっていた。
 きみは武田家の隠し金を守る組織の仲間だった。きみを探し、先代の遺言のような言葉を頼りに探して行くうちに古い掘られなくなった金の坑道のある村に辿り着く。爆破させ隠し金は取り出されなくなった。
 剣一郎が、妹尾別当の目が見えるのではないかと考え始めた。文七からの便りで弥之助の道場の師範代が小瀬直次郎の友人だと知らされ妹尾別当の正体が明らかになる。
 弥之助が帰ってきた。

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