2017年4月30日日曜日

藍染袴お匙帖⑪

藍染袴お匙帖⑪ あま酒 藤原緋紗子
 あま酒 千鶴は若者・佐之助に殴られている掃除人・平蔵を助けた。平蔵は大店の主だったが美人局に引っ掛かり店を手放した過去を持つ、今は手相見ながら相談事に応じていた。佐之助が殺される。店の番頭は知らないという。平蔵は佐之助の話を聞いていたので調べ始める。平蔵も殺される。千鶴は佐之助の勤め先・丸子屋を調べ、主人の後添えが主を石見銀山で殺そうとしていることを知る。後添えと医者、番頭と浪人が捕まった。浪人は平蔵の持っていた蒔絵の薬籠を持っていたことが証しになった。
 一本松 千鶴は小伝馬町の牢内で伝兵衛から文を託された。伝兵衛の病は重かった。店を持ちお金に困っていない伝兵衛が何故、盗賊の見張りをしたのか不思議だった。伝兵衛は昔、武士だった。敵持ちだった。敵として狙われてはいなかったが、盗賊の親分は伝兵衛の昔を知っていた。言われ宅内から見張りをしたが、火盗改に密告していた。そして捕まっていた。養女・吉に店を託してた。
 吉は五年ぶりに帰ってくる錺職の許嫁・才次郎を待っていた。才次郎は江尻で人を殺し手配されていた。こっそり会った吉は自首を勧める。才次郎は一緒に逃げようと誘う。殺された宿の女中が江戸まで来て、宿の女将を殺したのは養子の婿だと証言した。
 千鶴の思い人求馬に縁談がある。
 大阪から圭之助が帰ってきた。

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