2017年4月29日土曜日

新・問答無用④

新・問答無用④ 騙り商売 稲葉稔
 薬を人に売るために仕入れる。売る人を増やせばお金が貰える。薬を買ってるために騙したことにはならない。でも騙されたと言う人がどんどん増える。一人一人は一両から四両と金額は大きくないが、町年寄への訴えは何十人、何百人と増えていく。喜多村彦右衛門に頼まれ柏木宗十郎は調べることになった。
 元締めは松太郎こと筧祥雲という医者だった。町医者が小普請医師になりたいため、寄合医師・今宮道庵にお金を持って行っていた。松太郎の友・持田九兵衛は訴えられていることを知った道庵に、殺すことを頼まれる。薬を売った者が殺されている。九兵衛は人を騙して身をたてようとした松太郎も許せず殺した。九兵衛はお金を貢がせるだけの道庵も許せず命を狙うが宗十郎に捕まる。真相は明らかになった。
 後日、道庵は風のごとく現れ立ち去った者に斬られて死んだ。

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