風のかたみ 葉室麟
九州豊後・安見藩の女医・桑山伊都子は目付け方・椎野吉左衛門から藩重臣・佐野家一族の女たちを生かすよう命じられる。佐野家当主と息子たちは藩主に叛旗を翻し上意打ちとなっていた。女達は白鷺屋敷に監禁になっていた。伊都子は懐妊していないかを調べるように言われる。
伊都子は女中のゆりが次男・千右衛門の子を身ごもっていることを知るが、子供の命を守ろうとするきぬを助ける。
千右衛門の嫁・初に命を助ける事を条件に木戸を開けるように言う吉左衛門の言う通り木戸を開ける初。きぬも殺される覚悟で茶を立てる。毒を入れた茶を飲み、その茶を吉左衛門に飲ませる。ゆりは斬られる覚悟で家臣に懐剣で向かう。
長男・小一郎の嫁・芳枝と娘・結は助かり実家に引き取られた。女中たちも実家に帰った。斬り殺されなかった初は自殺した。わざと仲が悪いように芝居をし、初が悪者になり、機会を伺っていたのだった。子供を助けるために。
後に初の手紙が伊都子に届く。
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