2015年2月9日月曜日

鬼役13

鬼役13 家督 坂岡真
 代官殺し 矢背蔵人介の剣友・鶴瀬伊織・甲州石和代官が鉛玉を撃たれて死亡した。遠山左衛門少尉景元に頼まれ鶴瀬の死んだ理由を調べる。鶴瀬は清水家の重臣が御用商人と結託し、幕府の御用金を米相場に投じている証拠を見付けた。大御所家斉の家紋入りの紙を使われていたため目付が動けなかった。蔵人介も橘右近から手を引くように言われる。蔵人介が調べようとした矢先、清水家の家老と勘定奉行が殺される。商人から奥右筆の関わりを聞き出し、刺客に捕まっている遠山の間者・たまを助け出し、刺客を殺す。奥右筆に妙な動きをすれば家斉を道連れにすると言われながら奥右筆を狙う。献上馬上覧の日、騎射上覧がある。大とりの最高潮を迎えた時、冬木数馬は矢が盆の窪に刺さり亡くなっていた。小姓組をまとめる橘が始末した。
 紅屋の娘 志乃が助けたことがきっかけで、紅屋の娘が矢背家に行儀見習いに来る。紅屋は沽券を狙われ、嫌がらせを受けていた。お台場の普請を請け負うため土地を買いあさっている者がいた。三百万両の大普請の話しが、膳所藩留守居役から商人に漏れていた。留守居役と商人は店で殺された。
 世直し鳥 矢背家の隣の卯木家の当主・卯左衛門と妻・香、長男・卯一郎が死んだ。長男が死のうとしたのを止めに入った母親が刺され、長男は自死した。葬式の後、当主・卯左衛門は敵討ちのつもりで長男の上司の所に行き殺された。
 納戸頭・宇垣虎彦が御入用金を着服していた。組頭の矢口源之丞も加担していた。卯木卯一郎は帳面の改ざんを命じられ苦しんでいた。それを知った父親が宇垣の妾の所に行ったのだった。蔵人介はきっちり方を付けた。
 三男・宇三郎は矢背家が預かる。宇三郎は烏天狗の面を付けて悪を懲らしめていた。練兵館にかよっている。もしかしたら跡継ぎになるかも知れない。鐡太郎は剣術よりも算術や蘭学に興味がある。

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