2015年2月10日火曜日

髪結い伊三次捕物余話13

髪結い伊三次捕物余話13 昨日のまこと、今日のうそ 宇江佐真理
 共に見る夢 不破龍之進に長男誕生栄一郎と名付ける。岩瀬修理・臨時廻り同心の妻・清乃の病気を知る。正月三日清乃死亡。
 大名家の若様の風呂屋行きを相談され、緑川の発案で風呂屋にいる若様に脅しをかけ風呂屋には怖い事が起こりうることを教える。
 指のささくれ 伊三次の弟子・九兵衛は魚左の娘に結婚を迫られている。魚左が金持ちなのがイヤなようだ。てんに断わりをいい、気になっている娘に結婚の申し込みをして断わられた。九兵衛はその娘のことは吹っ切れた。が結婚話が持ち上がっているてんのことを吹っ切れない。てんの結婚話しは相手の持参金目的なのが見え見えで断わりを入れていた。
 九兵衛が仕事を怠けている時に、手に余る子どもを殺して逃げたと噂されている若い男と出会う。兄妹喧嘩が激しいので、妹を連れて自分の実家に行っていたという。娘が帰りたがらないので長くなったようだ。九兵衛は自身番に連れて行って、龍之進にはなす。九兵衛も帰る切っ掛けができた。九兵衛はてんと結婚することを決めた。
 昨日のまこと、今日のうそ 不破友乃進の娘・茜は松前藩の警護役をしている。身体の弱い若様におきに入りの茜を側室にし隠居させようというはなしがある。その若様が亡くなった。茜が不破家に里帰りした。
 九兵衛は祝言を挙げれば、魚左が娘のために建てた家に住むことになった。
 花紺青 伊三次の息子・伊予太は歌川国直の所に居候している。国直が24才と若いので弟子とは言っていない。芳太郎が増えた。芳太郎は豊国のところに居たが、月謝が払えなくて国直が引き取った。伊予太は芳太郎に才能が有り、国直から名前を貰い一緒に仕事をすることにショックを受ける。北斎のところで気持ちを落ち着けることが出来た。外国から輸入された花紺青の絵の具を見せてもらう。
 九兵衛とおてんの祝言
 空蝉 内与力の山中から龍之進と隠密廻り同心の緑川鉈五郎と二人に内々のお調べとして吟味方の古川喜六が賊と内通していないか調べるようにいわれる。山中は不破と緑川の父親緑川平八郎にも内々のお調べを言っていた。九兵衛は高積み廻り同心が度々魚左を訪れると聞き、用心することにした。賊が来ればすぐ番屋に連絡が行くようてはずした。賊が入った日、すぐ駆け付けたにも関わらず、それよりも早く山中が来て賊を捕まえていた。山中が賊と通じ、バレないように魚左を狙い捕まえた。が賊がしゃべり白状した。山中は致仕し、自宅で切腹した。
 汝、言うなかれ 漬物屋村田屋のとよは十年前手代の信助と結婚した。信助は十二三年前、金貸しの婆さんを殺していた。結婚前に信助は話し結婚を断っていた。同じ日火事が起き、一帯が焼け、信助の家族も亡くなった。婆さん殺しの犯人を捜して居るようにない。だから女房を持つ気がないと言う信助に誰にもしゃべらないからと、豊は説得し、信助は婿に入り家業を継いだ。
 信助と仲の良くない青物問屋の主・金助が殺された。信助にも調べがおよぶ。とよは信助を信用しきれない。伊三次に一度人を殺した人は又同じ事をするか、と聞く。火事の前に殺された人が火事にあったら下手人は判らないままになるのか、等と。
 金助を殺した犯人は捕まった。信助ではなかった。信助は十二年前の金貸し殺しで捕まり死罪になった。村田屋は半年店を閉め商売を再会した。同じ火事で伊三次も家を焼いていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿