2015年2月3日火曜日

柳橋の弥平次捕物噺3

柳橋の弥平次捕物噺3 宿無し 藤井邦夫
 宿無し 女掏摸のお染めが行き倒れ養生所に運ばれる。お染めは連れている6才のおつるは三年前にさらった子だと言う。自分が死にそうなので親元に返そうと思った。弥平次は探し出すが迷惑なようだ。お染めにしっかり養生しおつるを育てるようにいう。親のやっている料亭の悪を暴きおさばきを受けさせる。
 張込み 呉服屋の主が殺された。妾にされた女の許嫁の浪人の仕業と思われたが、浪人は死体で見付かる。犯人は殺された主の妻と主の叔父が雇った浪人だった。呉服屋は闕所、妾は許嫁が殺されている事を知りいなくなった。
 権兵衛 勇次は武家が川に浮いているのを助け、笹舟で預かる。記憶を失っているように見せていた。三枝家のご落胤と名乗った三枝慎太郎だと判った。三枝家の妻の実家の隠居・妻の母親が慎太郎を殺そうとしていた。慎太郎行きつけの小料理屋の女将が勾引かされた。勇次たちは助け出す。評定所に渡され、三枝家は家禄半減、妻の家は家禄没収、切腹、母親は自害した。
 人殺し 雲海坊は十両の借金のために女房を売るのがイヤなら若旦那を殺せと言われている櫛職人をつけた。言った男・粂吉を突き止め、牢に留める。雲海坊は殺しを止める。呉服屋の若旦那の殺しを粂吉に頼んだのは呉服屋の若旦那の腹違いの弟だった。子どもの頃呉服屋に引き取られ苛められ飛び出し、盗賊になっていた。呉服屋の息子の盗賊として捕まえ、呉服屋は闕所になった。粂吉の借用書を取り上げ櫛職人に渡した。若旦那の殺害依頼は闇に葬られた。

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