2015年2月5日木曜日

塩谷隼人江戸活人剣1

塩谷隼人江戸活人剣1 晴れの出稽古 牧秀彦
文化5年 1808年
 日比野左内31才は尼崎藩の末姫・茜23才と所帯を持ち3年、新太郎という赤ん坊がいた。
 尼崎藩江戸家老だった塩谷隼人64才は藩主松平忠告の三回忌の後隠居した。金子作左衛門65才と八丁堀に家と長屋を建てるが借り手が着かない。八丁堀の借地金を払うため仕事をさがす。
 五千石旗本・松平信一郎48才の息子・信十郎25才の剣術指南を頼まれる。真面目だった息子が無頼を装っていた。信十郎は本家の当主からの拝領妻の子だった。本家から息子を返すように言われていた。信十郎は御番入りし家督を継ぐより他無い状況だった。懸命に稽古に励んだ。
 初めての入居者は銀次という彫り師だった。彼の入居のため、調べに際し、博徒一家が潰され、親分が獄門になった。賭場で勝った者を帰り道に殺していた。隼人の木戸前に置き去りにされた赤ん坊は銀次の探していた妹の子どもだった。妹親子も入居した。
 入居者のしまという老女のことを調べた時、南町与力と組んで罪人の身柄をすり替えていた者を捕らえることになった。しまを斬首になるものの身代わりにするつもりだった。しまは立ち飲み屋をしながら塩谷の木戸番をすることになった。

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