2016年3月2日水曜日

人生胸算用

人生胸算用 稲葉稔
 辰馬は磐城平藩の郷士だった。17才で武士にさせようとする父を騙して江戸へ出て穀物屋石和屋の丁稚になる。家は船戸屋と言う干鰯問屋だった。
近所で殺人があり、近くにいた石和屋のお嬢さん・民がいなくなる。怖くて動けなくなっていた民を辰馬が見付ける。
二年経ったころ、番頭の松蔵に人殺しの容疑がかかる。主人・佐兵衛の娘・民に番頭が人殺しになったら店が潰れると聞き、辰馬は民と犯人探しをはじめる。松蔵が連れていかれると言う時、辰蔵が商人になると知った父親が連れ戻すつもりで迎えに来る。一日休みを貰った辰馬は一晩で父親を説得し郷里へ帰す。休みの間に殺された男の女将さんが犯人だという証拠を見付ける。
四年経った。辰兵衛と名前を変える。手代になる。石和屋がもう一軒店を増やし、昔の小間物問屋を復活させようと計画し始めた頃から嫌がらせを受けるようになった。辰馬は近所の小間物屋の嫌がらせということを暴く。佐兵衛は二軒の小間物屋に乗り込み、何も咎め無い代わりに自分の店から仕入れすることを約束させる。辰馬は新しい小間物問屋に移り、民と民の夫を盛り立てて欲しいと言われ辞める決意を固める。
民は見合いの場から逃げ帰った。縁談を断わる。辰馬と一緒になりたいという。内々で辰馬と民の結婚が決まる。


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