2016年12月16日金曜日

大江戸木戸番始末〈二〉

大江戸木戸番始末〈二〉 贖罪の女 喜安幸夫
 杢之助は目立たぬように木戸番をしようと思うが、何事につけ知らん顔はできない。両国米沢町の木戸番になって三ヶ月になる。
 近所の長屋にすむ糸は、十年前に川に落ちた我が子の繋いでいた手を緩めてしまった。判っていて手を離した糸は自分が子供を殺したと自身番に自首する。杢之助は殺したことを認めて、子供に贖罪しながら毎日を生きよと諭す。
 隣町の金貸しがむき身のアサリを使いトリカブトで殺された。犯人は糸を自死にみせて殺し、金貸し殺しの犯人に仕立てようとした。杢之助は調べ、隣町の香具師の元締めを殺した。

0 件のコメント:

コメントを投稿