2016年12月5日月曜日

法医昆虫学捜査官2

法医昆虫学捜査官2 シンクロニシティ 川瀬七緒
 葛西のコンテナ型トランクルームの一室で女性の全裸の腐乱死体が見付かる。借り手に不信を感じる捜査一課・岩楯祐也40は、何回も貸主のところに行く。そして突き止めたのは、彼らが、児童ポルノ中心のDVD販売、盗撮をしていることと、何日も前に倉庫に死体があることを知りながら自分たちの物を持ち出し、掃除機を掛け、現場を触ったこと。知らない間に死体を置かれていた、自分たちは知らん顔した。
 今回の岩楯の相棒はやる気があるのかないのか判らないような若者、小笠原の駐在所勤務希望の死体発見後、警察が到着するまでトランクロームを閉めきり、ハエが飛び回る中で我慢した巡査だった。その行動から岩楯は彼・捜査課勤務・月縞新巡査27を異例の指名をした。現場保存と昆虫学者がハエや蛆一匹たりとも無駄にしてはいけないと書いた報告書を読んだからと言う。
 赤堀涼子は、死体写真を見、蛆の成長が遅く、少ないことから死体が冷蔵保存されていたことを指摘する。倉庫近くのありの巣のゴミ箱から、性モザイクのハッチョウトンボの抜け殻と鷺草の種が見付かった。トンボマニアからハッチョウトンボの生存地を聞き出し福島県へ行く。誰も知らないようなところでハッチョウトンボを見付け、小屋を見付け、サギソウを見付け、血痕を見付け、ウジの死体を見付ける。指輪をした指の骨を見付ける。見付けた指輪から指輪の持ち主が分かり、持ち主から渡った人が割り出された。臓器移植コミュニティの元理事だった。お金を貰って順番をかえたりする為やめさせられていた。
 殺人現場の近くに心臓移植をした少女・瑞希が住んでいる。彼女が心臓移植をした頃に亡くなっている者の父母が二組いる。心臓移植の心臓を提供した少女の父親がいた。順番を変えて移植されたために自分の娘が死んだと思っている、二組の夫婦は瑞希と一緒にいた男・薮木も捕まえていた。瑞希の父親は殺されていた。ハエから死体があるパトカーのトランクを見付けた赤堀も捕まった。立てこもった納屋に警察が飛び込んで犯人たちを捕まえた。心臓提供者の父親は駐在さんだった。自分の子はまだ死んでいなかったと言う。前は葛西の交番勤務、児童ポルノを作っている者や、言いように使われている若い子らを知っていた。トランクルームに何がいれられているか知っていた。捕まれば良いと思い遺体を運んでいた。
 月縞は希望を本庁の一課に変えた。
 

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