2017年12月27日水曜日

剣客船頭(十八)親子河岸

剣客船頭(十八)親子河岸 稲葉稔
 元南町奉行所の定町廻り同心で、今は船頭となった沢村伝次郎。同心時代の髪結い・籐兵衛が遺体で見付かった。下手人探しを始める。
 千草は店に来ていた子ども・半助がいなくなり、祖父・八百蔵が探している。八百蔵に代わり半助探しにも紛争する。半助は誰かに連れ去られたようだ。半助の父親は不義をして不義の相手と心中した。母親が生き残った相手を殺したため島流しになった。伝次郎は殺された相手の父親・新五郎に会いに行く。新五郎は岡場所から三百両を持ち逃げして山源という地回りに追われていた。
 新五郎は髪結いの籐兵衛に百八十両を盗まれ、籐兵衛を責め殺してしまい、盗まれた金の在処が分からない。持ち金が少なくなったため八百蔵からお金を取るため半助を勾引かしていた。
 山源が新五郎の居所をつかみ半助も共に岡場所の持ち主・出雲屋市右衛門の深川の空き屋に連れ込む。奉行所同心・中村直吉郎と宗像平三郎と共に伝次郎も追う。山源は町外れの辺鄙な雑木林のなかの空き屋に移動する。山元たちは死に、新五郎は籐兵衛を殺したことを認めた。伝次郎は半助を連れて帰る。

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