2018年2月11日日曜日

江戸家老塩屋隼人〈二〉 

江戸家老塩屋隼人〈二〉 対決、示現流 牧秀彦
 尼崎藩江戸家老・塩屋隼人は農学者・大蔵永常に農政改革の協力を求めるため永常の命を狙っている薩摩藩と対峙する。薩摩藩の隠居・嶋津重豪は砂糖の製造方法を他藩に広めようとする永常を許せなかった。隼人は重豪と剣術を交えて相談し、砂糖の製法を他所に漏らさぬことにして薩摩と尼崎藩に農政改革に力を貸すこととなった。
 尼崎藩を憎く思っている老中・土井大炊頭利厚は、十軒問屋を束ねる大坂屋茂十郎に、永常を農具と農法を研究するという名目で各地の諸藩に赴かせ内情を探る隠密にするよう頼む。永常は砂糖の苗と百両を渡され、公儀の御用を務めれば入り用な金子を渡すと言われる。永常は断り、諸国のために働くつもりだと断る。
 大坂屋は重豪に反発している薩摩を出された者を集め、重豪も隼人も永常も殺すつもりになった。
 重豪の乗る駕籠が奪われた。永常と重豪が斬り結んで死亡したことにするため永常のところに運ばれた重豪は隼人らに助け出された。大坂屋が浪人を匿い逃がそうとしている所を突き止め内藤新宿で討ち取る。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿