2018年7月13日金曜日

六花落々

六花落々(りっかふるふる) 西條奈加
 下総古河藩下士・小松尚七は二十七歳の時、藩の重臣・鷹見忠常の推挙で、藩医箕輪家の養子になり、箕輪良幹と名乗り世継ぎ・土居利位(としつら)25才の御学問相手になる。七人扶持
 長崎出島の通詞から幕府天文方役人になった佐野勘蔵の娘・多加音と妻帯。
 利位は大坂城代、京都所司代と役職が上がる。利位と忠常の名で雪の結晶の種類を絵に表した本を出す。尚七が主に研究し監修したものだった。身分が低く、名前を連ねることはなかった。
 飢饉のため民が貧困に喘いでいる時に何故こんな本を出すのか疑問に思った尚七だったが、本を送った他藩の殿様から寄付が寄せられた。
 忠常から民のことを知る、民から離れられない尚七を、殿様の近くに置きたかった、と言われた。京都所司代になった時、小松尚七の名に戻った。
 

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