2018年7月5日木曜日

幻想郵便局 

幻想郵便局 堀川アサコ
 就職浪人中のアズサはなりたいものがわからない。特技が探し物と書いて山の上の郵便局にアルバイトが決まった。登天郵便局の花畑にはこの世からあの世へ行く門があり、通る人の名前が届く。
 アズサは門を通ることができない島岡真梨子に出会う。他の人には見えないがいつでも好きな時に現れる。誰が犯人か真梨子は知らない。真梨子を殺し火を付けたのはアズサが通う食堂の主・エリさんが再婚を考える相手・村下だった。真梨子を殺した証拠は村下の娘が父親にプレゼントしたブレスレットだった。真梨子が死ぬ間際村下からもぎ取っていた。村下は妻も殺していた。
 アズサは郵便局で木簡に書いた起請文を探して欲しいと頼まれる。神様との契約書だという。廃虚のドライブインの壁の中から木簡を見付けた。
 郵便局を造る前にあった社を壊し狗山比売は隕石に化け落下し、博物館に閉じこめられていた。話し合うことをせず封印したままになっていた。狗山比売は弱った封印を抜け出し郵便局を潰した。
 真梨子は別の門を通ってこの世からいなくなったようだ。
 一年後、廃虚のドライブインが郵便局になっていた。

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