イタコ千歳のあやかし事件帖2 魔所 堀川アサコ
改題 これはこの世のことならず たましくる
津軽に暮らす千歳19才は目が見えない。十七才で林檎栽培試験所に勤める男と結婚した。半年で夫が死亡した。千歳は夫に会いたい一心で死者の霊魂と接するイタコになった。千歳は世話役の幸代と姪の小学生の安子と暮らす。
魔所 誘拐された三男・恭三の恋人芳子を探しに行き、芳子は見付けたが同じ場所の長持ちの中の養女・多津の遺体を見付けた。恭三が用意された身代金を持ち逃げするため見付かった多津を口封じのため殺害したと白状した。長男・庄太郎は恭三の責任をとって芳子と一緒になるという。庄太郎は毒で芳子を殺そうとした。千歳が阻止し、庄太郎が多津を殺したことを暴く。庄太郎と多津は関係を持っていた。昔から、出来た兄は不祥の弟の尻拭いをしてきたことになっていた。本当の不祥の息子は誰だったのか。
これはこの世のことならず 息子を亡くした母親は人形を置いて息子の結婚式をする。売れなかった画家が亡くなり、息子は父親の描いた選ばなかった未来という絵を探す。好きな人と結婚しなかった娘はいつまでも忘れられず、二人で貸本屋を営んでいるつもりになる。時々女将がいる時々開いている店。イタコに不思議なことが起る日といわれた夫婦はその日、十年前に二人の子供を「私が目を離した隙に死なせた」とどこかに行ってしまった娘に会った。
白い虫 大柳家の女中シエ17才が、小学校の同級生の栄子と出会った。栄子に苛められていたシエは願いが叶うと言われた白い虫を飲まされた。シエは飲まれなくて誤魔化し捨てた。次の日、みんなの憧れ花枝が亡くなった。白い虫がはい出たのをシエは見たことを思い出した。花枝の亡くなった後、みんな花枝のことは忘れた。栄子は花枝にソックリだった。栄子が急病で亡くなった。シエは栄子が念じたのは花枝よりも完璧な淑女になってシエに見せつけることだったと理解した。願いが成就し虫に食い殺された。
小学校の時、シエは勘七さんのお嫁さんになれるように唱えた。今、勘七と結婚を考えてる、本当にあの時白い虫を飲まなかったのだろうか。シエは不安になる。
馬市にて オシラ様の馬の神様が消えたと連絡を受け千歳は農家・石村家を訪れた。馬市を訪れ、埋められた頭の骨を見付ける。石村の主人・臼作の浮気相手の頭であること、身体が畑にあること、亡くなったのは石村家の納屋で自殺であること。遺体を隠したのは臼作でありオシラ様の馬の神様と一緒に埋めたあげていること。を見抜いた。
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