お鳥見女房5 巣立ち 諸田玲子
ぎぎゅう 久之助は加納重五郎の従兄弟・久之助と綾の養父となる大御番組与力・永坂甚兵衛家からの帰り、近藤求馬に襲われた。もう一人の養子候補だった。甚兵衛は求馬を卑怯者だと言った。求馬を道場に誘う。
珠世は恵以と綾を合わせた。
巣立ち 久右衛門と恵以が出会い、足の革紐がひっかかった若鷹を助けようとする恵以と口論になった。二人は相手のことを知らない。水野家が米沢に領地替えになり和知も旅立つことになった。見送りに千住まで久右衛門が行く。恵以と顔を合わせわだかまりなく、和知を見送り、次左衛門と三人で矢島家に帰った。
佳き日 久太郎と恵以は祝言をあげた。矢島家を仕切る珠世の従姉妹・登美が現れる。祝言を邪魔しようと御鳥見役見習いの妹・伊佐が現れるが、みんなの機転で何事も無く終わる。
お犬騒ぎ 恵以は組屋敷に馴染めなかった。お犬索の子供が犬を苛めているのを見、怪我をした犬を取り上げ隠す。お犬索の子供たちが怪我をした犬を組屋敷に追い込む。
手負いの犬に誰も近づかない。恵以が水を飲ませ餌をやり首輪を掛けた。組屋敷内で恵以は栄えある者になった。お犬索が苛められていた犬をさがしている。源太夫に匿われた犬は稲垣家の物頭・岡田の役宅で子供を9匹産んだ。
蛹のままで 小田原から源太夫の知り合いが、長崎に行く前に家を出た母を探しに来た。矢島家に居候する。母は半年前に亡くなっていた。息子に届く筈の無い手紙を毎月書き寺に残していた。賢次郎は藩命に背き異国へ行くかも知れない。
安産祈願 多津は清土村の農夫・庄兵衛の離れで子供を産む。雪は多津が赤ちゃんに取られるような気がしていた。みんなが安産祈願を描いた絵馬を雪は男の子とぶつかり、川へ流してしまう。雪の母は雪を産み亡くなった。絵馬を奉納出来なかったことで、多津が亡くなるのではないかと心配する。珠世は雪にお産の手伝いを頼む。男の子が生まれ多門と名付けられた。ぶつかった男の子は川を探しまわり絵馬を見付け届けてくれた。
剛の者 お鷹狩りの前日、鶴がみんな死んだ。久右衛門が昔、鶴を貸した亀戸村から廻してもらう事になった。久右衛門が頼みに行く。鶴は間に合った。久右衛門は亡くなった。
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