2016年6月28日火曜日

料理人季蔵捕物控30

料理人季蔵捕物控30 桜おこわ 和田はつ子
北町奉行の烏谷椋十郎が塩梅屋の客たちを招いて花見をする。季蔵は木の芽料理や筍料理を考える。
 人気の天麩羅屋だったが今は屋台店をしている茂兵衛が山菜の天麩羅を揚げる。茂兵衛は妻と子供を勾引かされ、身の代金を払ったが二人は殺され、それ以後店は傾き人手に渡っていた。
 花見に老中を務めたこともある大名・八坂藩主・北尾周防守正良が呼ばれてきた。奥様を亡くし生気を欠いているので元気付けのためだという。瑠璃も来ていた。周防守は瑠璃を正妻にするという。烏谷は瑠璃と季蔵の関係も瑠璃の病気のことも知っているのに、話を進める。季蔵も瑠璃が贈られた着物を見ているのを見て、瑠璃には大名の妻の方がいいのかもしれないと思うようになった。
 烏谷は北尾が昔の在職時代に知った商家の弱みを利用して強請る証拠を探していた。瑠璃に着物を贈るために呉服屋を強請た書き付けを押さえた。瑠璃は嫁がない。
 二人の男が殺された。用心棒と思しき侍が毒殺された。季蔵が調べると茂兵衛の妻と赤児を殺した男達だった。操っていたのは殺された妻の兄・今では廻船問屋の主人だった。勾引かしの金で廻船問屋を買い取っていた。その者達を使っていたのは北尾だった。瑠璃の命を狙いに来た廻船問屋の主人が、瑠璃と入れ替わっていた猫饅頭屋のおやすに窓へ押し込まれ木から落ち死ぬ。おやすが茂兵衛から頼まれ前の三人を殺していた。おやすは江戸から出た。
 北尾は塀を高くした別宅に閉じ込られた。

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