2016年6月18日土曜日

秋霜

秋霜 葉室麟
楓36 多聞隼人の元妻、欅屋敷で親を亡くした子供たちを育てている。
多聞隼人亡くなってから三年、鬼隼人と呼ばれた隼人が世直し様と呼ばれるようになっていたが、今また、世直し様と呼んではいけないとお触れが出るようになった。
現藩主・兼光25 山中・長闇荘に蟄居している前藩主・兼清を大殿として敬っていた。巡検使が来ることになり、羽根藩は動き出した。
元側用人・現家老・小島兵衛に命じられ草薙小平太は欅屋敷の人々を皆殺しにするために欅屋敷の一員に潜り込んだ。
草薙小平太32.3 学者・草薙伊兵衛の子として育ったが、師・白木立斎の子と分かり、家族は崩壊した。三年前、隼人が立斎を殺していた。
欅屋敷に住み、小島兵衛と話、小島の家来・墨谷佐十郎と話していくうちに、欅屋敷の人々を助けようと思うようになった。兵衛の命令も大殿を殺すことに変わった。が失敗する。
三年前、店を畳んだ播磨屋が帰ってくる。大殿の意向を受けて、欅屋敷の臥雲が若い藩士に異学を教えている証しを摑むため姜斎は欅屋敷に入り込む。姜斎も欅屋敷の人々を助ける方にまわる。
巡検使が明日訪れるという日になった。欅屋敷の人々は山を越へ国をでる。臥雲は皆が逃げる時を稼ぐため異学を教えたと名乗り出る。小平太はみんなが谷のつり橋を越えるため役人を引きつけ鉄砲で撃たれ捕まる。臥雲はみんながどこに逃げたか問う拷問にかけられる。切腹する。
小島兵衛は大殿を討ち、切腹する。佐十郎に小平太を助けるように言い置く。
みんなは大阪の白金屋を頼った。小平太は一年後恩赦で瓦岳の獄舎を出た。左足を引きずり、左手は肩より上に上がらない。楓が迎えにきた。

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