2017年7月4日火曜日

夢草紙人情おかんヶ茶屋

夢草紙人情おかんヶ茶屋① 今井絵美子
 前編は「夢草紙人情ひぐらし店」があるようだ。
 三谷橋の手前の葦簀茶屋・おかんケ茶屋、ひとよんで蝙蝠茶屋、女将が蝠、四十路半ば、総菜が美味い、素性は謎
 山川町ひぐらし長屋、淡島兵庫助33才 浪人、居合抜き、遊女の恋文の代筆
 こうもり 人足寄場から欽哉が帰ってきた。病気の妹を看ようとしなかった医者を刺そうとして人足寄場に三年半行っていた。淡島の店に住む。三、四日して元気が無くなった欽哉だったが火事現場に飛んでゆき纏いを持ってから元気になった。
 秋の夜 長屋の亀吉はシロが甘えた声を出すのを聞いて助さんが帰ってきたと思った。痩せて足を引きずる助を見たと言う者が現れ、みんなで助さんを探す。山猫まわし・傀儡師の春太夫が半月前に助六が死んだことを知らせに来た。籠脱けの助六は籠脱け中に「ちゃん」の言葉に動揺して失敗し、足の神経を傷つけた。酒に溺れて身体を壊して亡くなった。ひぐらし長屋の近くの投げ込み寺西芳寺に投げ込んでくれと言い残した。春太夫は助六の小梅入れ壺に骨を入れてもってきた。みんなで弔いをする。墓を建てた。
 孝一10才が蜆を売に来る。父親・左官の克一は腕がいいが儲けを酒に替えてしまう。蝠は孝坊と言い、蜆を買い、お弁当を作っている。
 つづりさせ 兵庫助の知り合い芸子・駒乃姐さんの妹分の胡桃が置屋の御亭から侠客の手掛になるように言われた。ひぐらし長屋の日下部沙影のところで胡桃を匿う。大家も巻き込み翔太の妹・紺ということで本所の質屋のお端女として送り込んだ。
 鬼の捨て子 沙影が仕立物を請け合っている札差白金屋の若旦那・澤太郎は母親の嫁取りの話しにいい顔をしない。沙影が好きなのだ。そのことを知った沙影は夫・日下部左馬介の最後を看取った元出石藩筆頭家老千石左京の奥方付き女中・本浦真生が寄寓するのん太に同居することにした。ひぐらし長屋の人には国許に帰る事になったと話した。沙影は欽哉に部屋を明け渡し女物の道具は所帯を持った時に使って欲しいと言い残した。

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