フォークロアの鍵 川瀬七緒
羽野千夏はグループホーム「風の里」に通い住民から話を聞いて口頭伝承の論文を書こうと思っていた。風の里は認知症のグループホームで始めはてんでばらばらだったが、一番異常行動が頻繁なルリ子ばあちゃんの言葉を聞き取ろうとする時にはみんなが協力するようになっていた。
ルリ子ばあちゃんの「おろんくち」という言葉を知りませんか。とパソコンで尋ねると、退学が決まった高校生・大地君が祖母が話してくれた話に似た言葉が出てくると協力してくれることになった。ルリ子ばあちゃんが異常行動をするようになった切っ掛けを追って行くと、電車の窓から大きな木の洞の口のようなものが見えた。大地と千夏がそこへ行くと誘拐された子供たちが閉じこめられていた。
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