2017年7月20日木曜日

御家人無頼蹴飛ばし左門⑧ 抜刀不斬

御家人無頼蹴飛ばし左門⑧ 抜刀不斬 芝村凉也
 三日日左門は、備州殿尾藩二万石弦田家でお家騒動が起こっていることを知る。国許の側室の息子を押す御家派と本家から養子をとる御為派。殿に話し合いをと国許からやってきた学者・遊心。遊心を襲っているところに行き合わせた。はっきりさせない殿と意思表示をしない遊心、左門の助言で遊心が動き、会うことが決まった。
 轡田が死に動きがなかった赤鞘組の頭目に轡田の前に就いていた財部擬宝軒が返り咲いた。頭目と下部組織を繋ぐために、轡田の家臣・卜部が財部の家臣になった。
 左門を調べるうちに殿尾藩のことを知った擬宝軒は強硬派をあおり、遊心が殿に会うために下屋敷を出た所を襲うように仕向け、目付けを使って捕らえた。秘密裏に処理する。藩主は蟄居謹慎、本家の藩主も謹慎。殿尾藩の江戸家老、物頭、下屋敷用人は更迭、襲った者は切腹、遊心は国許へ送還。本家は将軍の子を世継ぎとした。殿尾藩は本家の世継ぎに決まっていた嫡男を藩主とした。本家には二万石下され三隅藩は十万石になり、殿尾藩には本家から千石分与された。
 卜部は左門に会い、擬宝軒が我欲と悪心の塊だと警告した。左門は擬宝軒の手先・二人組に襲われる。

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