八州廻り桑山十兵衛⑩ 怪盗桐山の籐兵衛の正体 佐藤雅美
桑山十兵衛は上州の小松村で河門笑軒と出会い、二十年前に姿を消した桐山の籐兵衛という盗賊ではないかと思い始める。関八州を荒らすが命は取らない。一味は十人程で、馬が達者で逃げる。
銚子に行く途中で長右衛門が馬を使った三人組に押し入られて家族が殺されたことに出会った。十兵衛が出会った幸吉は嫁の親・長右衛門に家を乗っ取られていた。長右衛門の事件を調べていて喜之助が殺された事件に遭遇する。喜之助の父親は勘右衛門といい、呆けがきている。一年に一回来る千太がいることが分かり、二人とも二十年ぐらい前にここに住み着いた。江戸でのことを調べ、俳諧師・山口桑園が浮かび上がる。
長右衛門は幸吉が計画をたて仲間三人で押し入り殺された。お金も奪うが取り返された。長右衛門も勘右衛門も千太も桐山籐兵衛の仲間だった。桐山籐兵衛も旅先で死ぬ。山口桑園だった。
二十数年前、早川松平家の当主が麻疹で亡くなった時に、大老・左京が我が子・佐太郎を次期藩主にしてしまった。仮養子・政之助を押す湯浅桑之助は、政之助を儒者・河門笑軒に預け脱藩する。桑之助は江戸で俳諧師になり笑軒に金を送る。佐太郎が落馬し死ぬ。左京の分家から入り、後を継ぐという。桑之助は盗賊になりお金を集め軍資金にし、政之助を藩主にした。
0 件のコメント:
コメントを投稿