草紙屋薬楽堂ふしぎ始末② 絆の煙草入れ 平谷美樹
文政 通油町にある草紙屋薬楽堂
戯作者・鉢野金魚、本能寺無念、元御庭番の読売屋・北野貫兵衛に只野真葛が加わる。
娘幽霊 初春の誑り 金魚は《春爛漫 桜下の捕り物 巻の三》の筆工を小普請組中野勝之慎に頼もうと思った。中野勝之慎の屋敷の前に幽霊が出るという。金魚は謎解きをする。
勝之慎が筆工している草稿は、実話を元にした怪異譚と言われているが、実名を使った作り話だった。世に出したくない娘が書かないでと頼みむために屋敷まで来るが切り出せなかったのだった。金魚たちは脅かし出す事を止めさせた。
生魑魅 菖蒲の待ち伏せ 摺り師・富五郎にそっくりな人が居る事が分かった。名前は岩次郎、彼は富五郎のことを調べていた。富次郎は多嘉良屋に泊まり込みになる。岩次郎は盗人だった。屋敷の中に入り込めれば十分だった。金魚たちが富五郎の元に行った時には富五郎とすり替わっていた。一旦は岩次郎を捕まえたがするりと逃げられる。富五郎は同じ長屋の空き部屋に転がされていたのを見付ける。
破寺奇談 黄金の幻 幽霊が出るという読売が出た。幽霊見たさに人が集まる。薬楽堂の面々は何故こんな読売が出たかを考える。真葛は自分の《独考》を自費出版をするためにお金が欲しいと思った。荒れ寺に盗み金が隠されていると考え、盗賊の上前をはねようとする。反対する金魚は邪魔をする。寺社奉行に届け、現れた盗賊を叩きのめしみんなは逃げた。
拐かし 絆の煙草入れ 金魚は自分のファンに勾引かされ、座敷牢で戯作を書かされる。勾引かされた事実を書く。みんなに助け出される。真葛は金魚に煙草入れを残し仙台に帰る。
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